なぜ機能してないところを触ったり叩いたりするだけで身体が動かしやすくなるのか?

運動の考え方

セッション中やブログ内でご紹介するワークのほとんどが、機能させたい筋肉を触ったり・さすったり・叩いたりするものばかり。そのため、たまにワークに対する質問で「なんでここに触れるだけで動きが変わるんですか?」と聞かれることがあります。

びっくりしますよね。触る・さする・叩くで動きが変わってしまうんですから。意味わかんないですよ。私も始めての時は自分になにが起きてるのか全くわからなかったです。笑

そこで今回は「なぜ触る・さする・叩くで動きが変わるのか?」についてお話します。

体性感覚を利用している

まず代表的なのはクロスポイントワーク。このワークは全て機能させたい部位を触っておこないます。そして「達人の筋肉大腰筋」にある割膝。これは機能させたい部位を叩いておこないます。

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2018.07.09
これらは全て体性感覚を利用しているワークです。

体性感覚を事典で調べると以下のように書いてあります。

触覚,圧覚,温覚,冷覚,痛覚などの皮膚感覚と,手足の運動や位置を伝える深部感覚の総称。この2つの感覚は,感覚伝導路や大脳皮質における感覚野が近く,一体となって働くことが多いのでまとめてこう呼ぶ。

引用元:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

これを簡単に言うと、皮膚の感覚と筋肉・腱・関節の感覚の総称を体性感覚と言います。

皮膚の感覚は、触っている感覚や熱の感覚(熱いとか冷たいとか)、痛みの感覚などがあり、筋肉・腱・関節の感覚は、手足や身体の位置・運動・抵抗・痛みや物の重量などの感覚があります。

例えば、股関節のクロスポイントワーク。この種目はコマネチラインの恥骨よりを触りますが、ここには大腰筋(だいようきん)が走行しています。

ここに触れると皮膚の感覚受容器がそれを感知し、その情報を脳に伝えて、触れてる部位周辺に意識を向けます。触れてる部位には皮膚があり、その奥には大腰筋があるため、大腰筋にも意識が向くことになるため、触れてるだけで大腰筋が機能しやすい状況になります。

大腰筋は股関節の動きを作る筋肉なので、股関節のクロスポイントを触れながら動かすだけで、大腰筋がきちんと機能するようになり、その結果ワーク後は股関節の動きがスムーズになります。

そして割膝もこれと同じ。ただ割膝の場合はハムストリングスと内転筋に刺激をいれますが、この2つの筋肉は大きくて表面上にあり、叩いた方が刺激がしっかり入るため叩いています。

実際に体性感覚を体感してみよう

ブログにワークは載せてはいますが、身体の変化を一瞬で体感する方法については載せてなかったので、今回は前屈で動きの変化を体感していただきたいと思います。

まずは基準となる前屈をおこなうので、足を腰幅にし、つま先を前に向けて、身体を前に倒してください。これで前屈で手がどこまで下がるか。もも裏の伸び具合はどうか。など、今の状態を確認してみてください。

確認ができたら、大腰筋の機能を高めるため、みぞおちと股関節に意識を向けます。

まずは、みぞおちを膨らますように深呼吸を10回おこなっていきましょう。その後にみぞおち/背中、股関節/お尻のワークをおこないます。終わったら再度前屈をしてみてください。いかがでしょうか?先程より前屈がやりやすくなっていると思います。もし変化を感じられないようでしたら、みぞおちを触り、丸め込みながら前屈をしてみましょう。この方がさらに前屈をしやすくなります。

変化を感じ取れましたでしょうか?これが体性感覚です。大腰筋に意識を向けた結果、股関節が曲がりやすくなり、前屈ができるようになるというメカニズムです。

このように機能させたい筋肉に刺激を入れ続けることで、無意識のうちにその筋肉が使えるようになってきます。つまり気づいたら痛みが引いて、動けるようになってる感じです。その領域に達するまでは日々の積み重ねが重要になってきます。なので、毎日コツコツとワークを続けてみてください。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas