身体機能を高めてパフォーマンスを上げるには軸の形成は必須項目。
そして身体パフォーマンスを上げる必要があるのは、何もスポーツ選手だけではありません。
私達のような一般人にも必要なことなんです。
軸の必要性
人間は軸があり、それを感じ取れるから生活が成り立ちます。
立つしゃがむ、歩く走る、階段の上り下りなど軸がなければこの動きはできません。
もちろん私のような専門職やアスリートなど特殊な動きをする人は、軸があるからこそ、その動きができるわけです。
もし仮に軸がなかったとすると、歩くことはおろか、立つことですらフラついてできません。軸があるからこそ自分の居場所がわかり安定した動きができます。
人間にとって軸はそれほど重要なものなんです。
軸を感じ取れない人
厳密に言うと軸を感じることが苦手な人です。
姿勢を保持するのに必要な機能は以下の3つ。
- 視覚
- 体性感覚(筋・腱からの情報、足裏等の圧感覚情報など)
- 前庭系(内耳の三半器官)
その中でも軸を感じ取るのに重要なのが体性感覚です。
軸には実体がありません。実体はないが存在はしています。それを感じ取り軸のブレを瞬時に修正してくれるのが筋肉や腱です。
筋肉や腱にはその張力に変化があった時に反応する受容器が存在します。
軸を感じ取ることが得意な人は、筋肉や腱が柔らかくゆるんでいるため伸び縮みしやすく、身体がブレた時すぐに張力が変化するため、瞬時に反応でき対応できます。
ですがそれが苦手な人は筋肉や腱が固いため、身体がブレた時の張力の変化が遅く、反応が遅れてしまいます。
実はこれが運動神経が良い人と悪い人の違いでもあります。
運動神経が良い人は速く走り、高く飛び、着地からの次の動きも素早いです。これは筋肉や腱がゆるんでいて、張力が変化しやすいため、すぐに反応できるからこそできる技です。
運動神経が悪い人は筋肉や腱が固いためこれができません。高齢者が転倒しやすく、ケガをしやすいのはこれが原因でもあります。
軸を中心に取る
これが苦手な人は表面上の筋肉であるアウターマッスルが優位になっています。
例えば片足バランスで見てみると、ももの表の筋肉である大腿四頭筋が優位な人は重心が前に移動しやすいし、背中の筋肉である脊柱起立筋が優位な人は重心が後ろに移動しやすいです。
そのため片足バランスはすぐにフラついてしまい、長時間立つことができません。
それに対し、インナーマッスル優位の人は軸を中心に取ることができます。
インナーマッスルの代表格である大腰筋は内ももの内転筋群、裏もものハムストリングス、膝裏の膝窩筋、土踏まずを形成する後脛骨筋と連鎖します。これらの筋肉は全て身体の中や内側に存在する筋肉です。つまり中心の近くにある筋肉であり、土台である骨の近くにある筋肉でもあります。
そのためインナーマッスルが優位になると軸を中心に取ることができるようになり、片足バランスも安定してできるようになります。
軸を形成する方法
クロスポイント
軸の形成方法はいくつかありますが、その中でもこれから作り始める人が特にやりやすく、簡単なのが「クロスポイント」です。
クロスポイントはインナーマッスルを優位にするため、軸を真ん中に取りやすくなります。クロスポイントの中でも体幹にあるクロスポイントは大腰筋の機能を高めるため、特に重要です。
そして「軸を中心に取る」では軸を感じ取れない理由は筋肉や腱が固いからだと書きましたが、固くなる理由がこのインナーマッスルをうまく機能させることができないからです。
アウターマッスル優位だと普段の動きから軸が前後や外にあります。この状態だと常に身体が不安定になるため筋肉に力が入り固まってしまいます。
そのため、軸が感じ取れない人も、軸を中心に取れない人も、クロスポイントをおこなうだけでそれを改善することができてしまいます。
詳細な刺激方法はLINE@登録者限定動画をご確認ください。割膝
クロスポイントは全部点です。軸を作るにはそれを線にしなければなりません。
その方法の1つが割膝です。
割膝は大腰筋から繋がる内転筋群・ハムストリングストに刺激を入れるため、このワークをおこなうことで軸を中心に取りやすくなります。
- 足を前後に開き、骨盤は前、後ろのつま先は斜め前に向ける。
- 前足の膝を軽く曲げ、みぞおち(へそから指4本上)の力を抜き、丸めていく。
その状態で内転筋群とハムストリングスを叩く。
まとめ
- 軸は全ての人間に必要で、軸を感じ取れるから生活が成り立つ。
- 軸を感じ取るのが苦手な人は、筋肉や腱が固いため身体がブレた時の張力の変化が遅く、反応が遅れてしまう。
- インナーマッスル優位の人は、筋肉や腱が柔らかいため身体がブレた時の張力の変化が早く、身体がブレた時すぐに張力が変化するため、瞬時に反応でき対応できる。
- 軸を形成するには、インナーマッスルの機能を高めるクロスポイントが有効。
最後に
軸の形成はワークをやり込むことが大事です。私もやり込んだ結果、2年前にはバランスボールに立つことができませんでしたが、現在は立つのを通り越して、飛び乗ることができるようになりました。
パフォーマンスを上げて、日常生活をより快適に。そしてスポーツをより楽しめるように、ご紹介したワークをコツコツと実践し続けてください。