ついつい甘いものを食べ過ぎてしまう。
お酒が大好きで、晩酌は欠かせない。
という方は肩を揉んでみてください。固まっていませんか?そして普段から肩のコリを感じていませんか?
もしこれらが当てはまる方は、食べ過ぎや飲み過ぎが原因で肩がこっているのかもしれません。
一体どういったことなのか。解説していきましょう。
目次
食べ過ぎたり、飲み過ぎたりすると、どうなるのか?
食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると、内臓の中でも特に胃・膵臓・肝臓に負担をかけます。
まず胃は、胃酸を大量に分泌するため胃が荒れやすくなります。
膵臓は、食べ物の中でも糖質を多く摂取すると、血糖値を下げるインスリンというホルモンを大量に分泌するようになるため、必要以上に働くことになります。
そして肝臓は、分解された糖質を代謝・貯蔵したり、お酒を飲んでいるのであれば、解毒するために働かなくてはなりません。
このように、食べ過ぎ飲み過ぎで、3つの内臓に大きな負担をかけると、この内臓と関係の深い筋肉が固まってしまうのです。
それが肩の筋肉に影響を与えます。
内臓と肩こりの関係
胃や膵臓はみぞおちの奥にあるため、機能が低下し固まると、その固さがみぞおちの腹直筋に伝わります。
腹直筋は胸の大胸筋や、胸の筋膜を介して首の胸鎖乳突筋と繋がりがあるため、腹直筋が固まると、この2つの筋肉も固まります。
すると頭や肩が前に引っ張られるため、肩がすくみ、肩こりを引き起こすのです。
さらに肝臓は、横隔膜と繋がりがあるため、固まると、横隔膜を介して首のインナーマッスルである頭長筋・頚長筋を固めてしまいます。
この筋肉は首を支える役割があるため、機能が低下すると、首を支えるられなくなり、その負担が僧帽筋や板状筋などのアウターマッスルにかかるため、それも肩こりの原因となります。
これを解決するには、もちろん食べ過ぎや飲み過ぎを控えることが必要です。
ですか、それ以外にも、固まった腹直筋をゆるめ、機能低下している横隔膜から頭長筋・頚長筋の機能を高めることで、肩の負担が軽減し、肩こり解消に繋がります。
これをまとめておこなうには、舌路(ぜつろ)で呼吸をすることが有効です。
食からくる肩こりの解消には舌路で呼吸が効果的
舌路とは舌を口の中で上顎にあてることで、これをおこなうと、まず舌骨上筋群と呼ばれる顎の下にあるインナーマッスルが機能します。
そして、舌を上顎にあてたまま呼吸をすると、自ずと鼻呼吸になるのですが、鼻呼吸は口呼吸と比べ、横隔膜の関与が高い呼吸なので、鼻呼吸をおこなうことで横隔膜の機能を高めることができます。
さらに、横隔膜と舌骨上筋群は、共に頭長筋・頚長筋と繋がりがあるので、舌路で腹式呼吸をするだけで、腹直筋はゆるみ、横隔膜と頭長筋・頚長筋の機能をまとめて高めることができます。
食からくる肩こりを解消するワーク
食からくる肩こりを解消するために、2つのワークをご紹介します。
Before
まずは今の状態を確認するために、腕を前後に回してください。肩のコリ具合や腕の回しやすさを覚えておきましょう。
次に3つのワークをおこないます。
みぞおちを膨らます呼吸
この呼吸で、固まっている腹直筋と横隔膜をゆるめます。
- 手の平と甲をゆっくりなでて、両手共温める。
- その手でみぞおちを触る。
- 舌を上顎のあてた舌路の状態を作ったら、そのまま鼻呼吸でみぞおちを膨らます。
- 鼻で息を吐き、みぞおちを元の状態に戻す。
- これを10回繰り返す。
舌路で腹式呼吸
この呼吸で、横隔膜と頭長筋・頚長筋の機能を高めていきます。
- 仰向けに寝転がり、下を上顎にあてる。
- 手をへそから指4本下の下腹部にあて、鼻で吸って下腹部を膨らまし、鼻で吐きながら下腹部を軽くへこます。
- これを10回繰り返す。
After
では、再度腕を回して肩の状態を確認しましょう。
いかがでしょうか?先程より腕が回しやすくなり、肩が軽く感じると思います。
このように、食と肩こりは関係が深いので、お悩みの方は是非ご紹介したワークを試してみてください。
まとめ
- 食べ過ぎや飲み過ぎは、胃・膵臓・肝臓に負担をかける。
- 3つの内臓に負担をかけると、腹直筋や横隔膜が固まり、腹直筋と横隔膜は首や肩の筋肉と繋がりがあるため、腹直筋と横隔膜が固まると、首や肩の筋肉も固まる。
- これをまとめて解消するには、舌路でおこなう2つの呼吸が有効。