立甲ができる人とできない人の違い。立甲と前鋸筋の関係。

立甲

機能的な身体を作るために私自身も、そしてお客様にも立甲ができるようにワークの指導をしています。

その中で、すぐに立甲ができる人となかなかできず苦戦する人に分かれてきます。この違いは一体何なのか?今回は立甲ができる人とできない人の違いについてお話します。

立甲ができない人

立甲ができない人は、余計なところに力が入る人です。

筋肉は数で言うと600を超え、通常であればこれらは1つ1つがバラバラになっています。バラバラになっているため、必要に応じて使い分けができ、ある一部の筋肉に力を入れそれ以外は抜くこともできますし、逆に入れようと思えば複数の筋肉に一気に力を入れることもできます。

ですが、立甲ができない人は筋肉1つ1つがバラバラにならずに、複数の筋肉でひとまとまりになっています。ひとまとまりになると、立甲の時にはある一部の筋肉に力を入れたいのに、それができず、まとまってる全ての筋肉に力を入れてしまいます。このまとまりの中に立甲ができないようにする筋肉が含まれてるため、その状態で立甲をしようとすると上手くできません。

どの筋肉か具体的に言うと、立甲ができるために必要な筋肉は、後ほど詳しく説明する前鋸筋(ぜんきょきん)で、その筋肉とひとまとまりになり、一緒は機能してしまう立甲ができなくなる筋肉は三角筋(さんかくきん)や僧帽筋(そうぼうきん)といった、肩をすくめる筋肉です。

立甲ができるようになるには、三角筋や僧帽筋といった筋肉を分離して、前鋸筋に力を入れられる必要があります。

立甲ができる人

立甲ができる人は600を超える筋肉がバラバラになり、個々をきちんと操作ができる人です。つまり力を入れたいところは入れて、それ以外は抜くことができる人。

立甲の時に力を入れたいのが、先程少し触れた前鋸筋です。前鋸筋は肩甲骨の裏の内側から第1〜第9肋骨に付着する筋肉で、主な機能としては「肩甲骨の上方回旋・肩甲骨の前方滑り・肋骨の挙上」の3つ。

肩甲骨の上方回旋
肩甲骨の前方滑り
肋骨の挙上

この中で立甲の時に使いたいのが肩甲骨の前方滑り。そしてこの中にない前鋸筋のもう一つの機能として、肩を下げてわきを締めるを使います。

これができると肩甲骨に上腕骨がしっかりはまるため、前鋸筋と肩のインナーマッスルであるローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)が機能し肩関節がしっかり安定します。

立甲ができる人になる

立甲ができる人になるには三角筋や僧帽筋といった筋肉の力を抜き、前鋸筋と分離しなければなりません。そのためにまずさこの2つの筋肉をゆるめます。そしてその後に前鋸筋の感覚を強めるためのワークをおこないます。

三角筋をゆるめる

腕を横にあげた時、肩にくぼみができます。そこを反対側の手でほぐしていきましょう。

僧帽筋をゆるめる

頭を下にさげた時に首の付け根に出っ張る背骨があります。この両サイドを両手でほぐしていきましょう。

前鋸筋の機能を高める

わきのクロスポイント

小指側の腕の付け根を触りながら、腕を前後に各5回ずつ回します。

LINE@登録者は限定動画を確認すると詳しいやり方がわかると思います。

立甲の練習方法

2018.05.14

腕を前に突き出す

中刺激
  1. 反対の手でわきを触り、肩を下げ、わきを締める。
  2. わきを締めたまま腕を前に突き出す。
  3. これを前鋸筋を使っている感覚(わきやわきの下の疲労感)がわかるまでおこなう。
強刺激
  1. 座った状態で両わきとも感覚がわかったら、腕を地面につけ、先ほどと同じように反対の手でわきを触り、肩を下げ、わきを締める。
  2. わきを締めたまま腕を前に突き出し、地面を押す。
  3. これも前鋸筋を使っている感覚(わきやわきの下の疲労感)がわかるまでおこなう。

中刺激と強刺激の一連の流れをInstagramに動画で投稿したので、この動画も合わせてご確認ください。

立甲

壁で立甲

  1. わきを締め、前鋸筋を使う感覚がわかったら、立った状態で肩を下げて、わきを締める感覚を保ったまま腕を前に伸ばす。この時背中を反らないように、みぞおちは丸めておく。
  2. 手のひらを壁につけて立甲。この時肩をすくめないように注意する。

四つん這いで立甲

  1. 肩の下に手首、股関節の下に膝を置き、四つん這いになる。
  2. 肩甲骨を寄せないように背骨から離したままわきを締めて、その状態で背骨を下に垂らしていく。この時も肩がすくまないように注意する。

三角筋や僧帽筋の力が抜けて、わきが締まり前鋸筋が優位に機能していれば肩甲骨が浮き出てきます。

最後に

前鋸筋と三角筋・僧帽筋を分離することは、簡単そうに見えて以外と難しいです。それだけ、三角筋や僧帽筋は意識しやすく使いやすい筋肉なので、それに見合った前鋸筋の感覚がなければ立甲はできるようになりません。

ただ、ワークをやり続ければだんだん前鋸筋の感覚が強まってくるので、根気よくワークを続けてみてください。

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解剖学図の引用元
VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス