筋トレ以上に力を抜く練習は必要

トレーニング

〝鍛える〟というと何となく筋トレをイメージすると思います。

確かに筋トレはやり方次第で

スポーツパフォーマンスアップ
リハビリ
ダイエット

に繋がるので、鍛えることはして良いのですが、でもそれだけだと下手すると固める一方になるため、逆効果になる事があります。

それを防ぐために必要な要素の一つが力を抜く事で、それができるようになるにも、力を抜けるようになるための鍛え方をしなければなりません。

力を抜くことの必要性

なぜ力を抜けた方が良いのかというと、それは力の抜けた柔らかい筋肉でなければ使い物にならないからです。

柔らかくなければスポーツパフォーマンスアップもリハビリもダイエットも全て失敗に終わります。

その理由を建物を例にとって説明しますね。
耐震構造の考え方の1つに、建物の剛構造柔構造のというものがあります。

剛構造

地震が起きても建物自体は変形せず、建物全体が揺れる。建物の高さを高くするほど上層部の揺れ は激しくなり、揺れる力によって建物が折れる可能性がある。

柔構造

地震が起きても建物自体が柔らかくたわみ、下の階から上の階へと順に揺れる。 たわみが地震の揺れを吸収するので骨組みにかかる負担が少なく、建物が折れにくい。

引用元:「建築のすべてがわかる本」 藤谷陽悦 他著より

と、このような特徴があり、剛構造になると衝撃を吸収できないため、倒壊の危険性が高まり、柔構造だと衝撃を吸収できるため、倒壊の危険性が低くなります。この考え方は人間の身体にも当てはまります。

筋トレで身体を固めるということは剛構造型の身体にしていることになります。剛構造になれば衝撃を吸収できないため、コンタクトスポーツであればすぐに倒されてしまいますし、走りも身体がブレながら走ることになります。

そして固いもの、例えばガラスなんかはすぐに割れてしまいますよね?人間の身体も同じで固まると壊れやすくなるため、リハビリもうまくいかなくなるのです。

更に固い筋肉は血流を悪くするため、ダイエットにも支障が出ます。

このように筋肉を固めるだけの筋トレをしてしまっては、全て悪い方向に進んでしまうため、それを防ぐためにも身体の力を抜く練習をする必要があるのです。

どうやって身体の力を抜くのか?

その方法はインナーマッスルの働きを高めることにあります。

筋トレで鍛えられるほとんどが表面上にあるアウターマッスルです。

もちろんアウターマッスルも大事な筋肉なので、鍛えることは悪くはないのですが、ただそこに偏って鍛えてしまうとアウターマッスルが優位になってしまい、インナーマッスルとのバランスを崩してしまうのです。

するとどうなるのかというと、働きの悪くなったインナーマッスルの仕事をアウターマッスルが補うことになります。

ただでさえ鍛えてアウターマッスルは疲労しているのに、そこから更にインナーマッスルの仕事まで押し付けられたら、アウターマッスルは疲労困憊になりガチガチに固まってしまうのです。

これにより剛構造型の身体になってしまいます。

そのためこれを解決するのに必要なのがインナーマッスルの働きを高めることで、インナーマッスルの働きを高めればアウターマッスルの仕事量が減るため、柔らかくなり力を抜く事ができるようになります。

力を抜くためのワーク

ではどのようにしてインナーマッスルの働きを高めればいいのでしょうか?

それはクロスポイントワークをやる事です。

クロスポイントとは、(株)メタアクシス代表の高橋龍三氏が考案した身体の使い方を上手くするポイントのことで、このポイントを刺激することで、身体の使い方を上手くするために必要なインナーマッスルを活性化することができます。

※クロスポイントは商標登録もされ特許も取得しています。そのため国からも認められてる根拠のあるものなのです。

では実際にクロスポイントを刺激してみましょう。

クロスポイントの効果を体感する

クロスポイントの刺激方法の説明を交えつつ、その効果を前屈のやりやすさの違いで体感していただきたいと思います。

Before

まずは前屈をしてみて、今のやりやすさや、手がどの辺りまで下にさがるか確認しましょう。

次に4ヶ所のクロスポイントを、2種類のワークで刺激していきます。

みぞおち/背中のクロスポイント

このクロスポイントで活性化する筋肉は、主に呼吸の時に使われる横隔膜と、股関節の動きを作る大腰筋です。

  1. へそから指4本上のみぞおちと、反対側の背骨を触る。
  2. その背骨を、丸めたり起こしたり・横に倒したり・捻ったりして、各3〜5回ずつ動かしていく。

股関節/お尻のクロスポイント

このクロスポイントで活性化する筋肉は、先ほどご紹介した股関節の動きを作る大腰筋と、裏もものハムストリングス・内ももの内転筋群です。

  1. 足を腰幅に開き、つま先を前に向ける。
  2. 股関節(恥骨の横)を触り、膝を軽く緩め、股関節を曲げていく。
  3. きちんと曲がっていると、裏もものお尻よりの部分が伸びるので、それを感じ取る。
  4. お尻のほっぺと裏ももの境目(坐骨)を触り、そこから身体を起こす。
  5. これを10回繰り返す。

2つのワークの詳細なやり方はこちらの動画でご確認ください。

そして更に詳しいやり方はメルマガ限定動画で。

クロスポイントワーク2019年バージョン

After

では、再度前屈をしてみてください。

ポイントは、みぞおちを丸めながら身体を前に倒していくことです。

いかがでしょうか?先程よりも前屈がやりやすくなり、手が更に下にさがったと思います。

このようにクロスポイントを刺激してインナーマッスルの働きが高まると、アウターマッスルの力が抜けて柔らかい動きができる筋肉になるのです。

その他のクロスポイント

まだ他にもクロスポイントは10ヶ所あります。

その中でも上肢のクロスポイントを刺激すると、肩周りの動きが良くなったり、下肢のクロスポイントを刺激すると、片足バランスが安定したりと、色々変化が出るので、お時間がある時に以下の記事や動画でやり方を確認して刺激してみてください。これらを行う事で力を抜く第一歩が踏み出せます。

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

クロスポイントの詳細な刺激方法

筋トレ前後やインターバル中にやってみよう!

筋トレはどうしてもアウターマッスルが優位になりやすいので、筋トレの前後や合間にクロスポイントワークを行って、固まりづらく柔らかい筋肉を作っていきましょう!

継続的に行う事で力の抜き方を覚えて、その効果が出てくるので、コツコツと続けてくださいね!

「整体+運動」のSPTパーソナルトレーニング

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas