スクワットの注意点で「膝をつま先より前に出さないように!」ってよく言われますよね。
これは膝に負担をかけないようにするために言われてる事なんですが、でも指導者はこれを言わない方がいい。
そしてスクワットをやる人もこれを考えない方がいい。
何故ならこれ言ったら逆に膝が前に出るし、出なくても膝に無駄な力を入れて負担をかけてしまうから。
スクワットの注意点で
「膝を前に出さないように!」とよく言われるけど、あれは言っちゃダメ。「膝を前に出す」という記号が入ってるから、それ言うと膝に意識が向いてしまい逆に前に出やすくなる。
だから指導者、あとは実際にスクワットをやる人も「膝を前に出さない」と言わない、思わない事。
— 柴 雅仁@関節痛のセルフケア&スポーツマンの動きを変えるパーソナルトレーナー (@PT_shiba) February 18, 2019
膝を前に出すな!って言われたら出るよ
私が20代前半の頃。子どものスイミングスクールのコーチをしてた事があるのですが、子どもってプールサイド走りますよね。
その注意の時に「プールサイド走るな!」と言っても、まぁ走るんですよ。
でもね。
「プールサイドは歩いてね!」と言うと歩く確率が高くなるのです。
面白いですよね。同じようなこと言ってるのに、伝え方を変えるだけで違うんですよ。
なぜ違うのかというと「走るな!」という注意は、「走る」という言葉が入ってるから。だから走ってしまう。でも「歩こうね!」は「歩く」という言葉が入ってるから歩くんですよ。
人間ってこういう言葉に反応するみたいなんですね。
そしてこれはスクワットのやり方の注意点を説明する時も同じなんです。「膝をつま先より前に出さないように!」と言うと「膝を前に出す」という言葉が入っているから、膝に意識が向いてしまい、膝が前に出てしまったり、出なくても膝に力が入って無駄に力を入れてしまうのです。
だから注意する時は、別の使って欲しい部位に意識を向けるために言葉をかけた方が良いです。
そしてその別の部位とは股関節。ここに意識を向けると膝はつま先より前に出なくなります。
股関節を使うように!と言おう
スクワットは股関節を使えた方が良いです。
何故なら股関節を動かす大腰筋は体幹のインナーマッスルで、下肢にある内ももの内転筋群や裏もものハムストリングスとも繋がりがあるため、股関節を使いながらスクワットをできると、腕以外の全身を満遍なく使え、鍛えることができるから。
スポーツパフォーマンスアップのためにも。
ダイエットやシェイプアップのためにも。
リハビリのためにも。
全身をしっかり連動させて、尚且つ関節の動きをスムーズにし、安定させるインナーマッスルを使えた方が、その効果は断然高いです。
なのでスクワットの注意点を説明する時は「股関節を使いましょう!」というと言った方が良いですね!すると効果も高まるし、膝に意識が向きづらくなるため、膝を痛める確率を下げることができます。
そしてその注意がけの言葉の効果を更に高めるためには、事前に股関節の動かし方を練習すると良いです。
事前に股関節の動かし方を覚える
「股関節を使いましょう!」と言われても、そもそも股関節がどこだか分からないし、動かし方もよくわからない、、、
そういった方は結構多くいて、そんな方に「股関節を使いましょう!」と言ってもピンと来ないので、変わりません。それじゃ意味がないので、事前に股関節の動かし方を伝えておくと良いですね。
その動かし方で私がお勧めしてるのが股関節/お尻のクロスポイントワークです。
股関節/お尻のクロスポイントワーク
クロスポイントとは、インナーマッスルを活性化させるツボみたいなもの。
クロスポイントの詳細はこちら↓
https://selfcare-lab.com/crosspoint-more-detail
この中にある股関節/お尻のクロスポイントワークををスクワットをやる前におこないます。
- 股関節(恥骨の隣)に手指を当てて、そこをさする→股関節の場所を身体に覚えさせ、大腰筋に刺激を入れる。
- お尻のほっぺと裏ももの境目(坐骨)に手指を当てて、そこをさする→内転筋群・ハムストリングスに刺激を入れる。
- 足を腰幅に開き、つま先を前に向けて、膝の力を抜く。
- この状態で股関節を触る。
- 触っている場所から身体を折り曲げるように前に倒す。すると、裏ももが伸びるので、それを感じ取る。
- 坐骨を触り、そこから股関節を伸ばすように身体を起こす。
- これを10回繰り返す。
※詳細なやり方はLINE@登録者は限定動画をご確認ください↓
https://selfcare-lab.com/line-limit-crosspoint2
これを事前にやる事で股関節の位置や動かし方、更には使いたい筋肉にまで刺激が入るので、その後に「股関節を使ってスクワットをしましょう!」と言葉をかけてあげれば、股関節を使ってスクワットができる確率が高まります。
こんな感じでスクワットをやれば、効果が高まるうえに膝にかかる負担も軽減させることができるため、より良いスクワットの指導ができますね。
指導してる方。もしくはスクワット中に「膝を前に出さないように」と考えていた方は、是非試してみてくださいねー!