歪みがあっても痛みがない、その理由とは?

痛み

ある60代の女性2人がいました。

2人は学生時代からの仲で、お互い就職して、結婚して、子どもが生まれて、落ち着いたらまた仕事復帰して、と似たような道を歩んでいきます。

就職してからは、なかなか会う機会が少なくなりましたが、学生時代からの仲ですし、同じような道を歩んでるということもあって、とても気が合うので、
暇さえあればちょくちょく会って、仕事のこと、家族のことなど、様々な話をしていきます。

そして、定年を迎えた頃。高齢になってきた2人は、少し猫背でO脚気味になっていました。

「あら!あなただいぶ身長が縮んだわねー!」なんて冗談を交えつつ、相変わらず仲の良い2人の会話はもっぱら健康のこと。

お互い健康に気を使っているので、そこでも2人の会話が弾むのかと思いきや、今回ばかりは様子が違います。

なぜなら、1人は多少膝に痛みはあるものの、気にならない範囲なので、スポーツクラブで毎日汗を流していますが、もう1人は膝の痛みが酷くて毎日病院通いです。

お互い同じような道を歩み、同じような猫背とO脚なのに、どうしてここまで差がついてしまったのか。。。

2人の決定的な違い

2人の決定的な違いは、筋肉のバランスにありました。

1人は昔から運動が好きで、育児が落ち着いてからは、仕事と家事の合間をぬってスポーツクラブに通い続けていたので、バランスよく筋肉がついています。

ですがもう1人は、就職してからは一切運動をしておらず、年齢を重ねるごとに、筋力は衰え、筋肉のバランスが大きく崩れていました。

2人とも猫背でO脚というところは一緒ですが、筋バランスの崩れ度合いが違うだけで、痛みの出方がこうも変わってしまうのです。

筋バランスの違い

膝の痛みで言えば、特に関係してくるのは太ももの筋肉。

太ももの表側には大腿四頭筋。外側には大腿筋膜張筋/腸脛靭帯。裏側にはハムストリングス。内側には内転筋群

と4方向に筋肉があり、これらの筋肉がバランスよく機能することで、膝が安定し、負担がかからない動きができるようになります。

2人とも猫背でO脚なので、身体の使い方には何かしらの癖があるはずで、それが影響してこのような歪みを引き起こしてるのですが、
それでも、これら4方向の筋肉がバランスよく使えていれば膝の痛みは最小限で済むのです。

では痛みの出方が強い方は、どの筋肉が使えてなくて、筋バランスを崩しているのでしょうか?

使えてない筋肉

その筋肉とは、裏もものハムストリングスと、内ももの内転筋群です。

何故この2つの筋肉が衰えてしまうのかというと、インナーマッスルと繋がりがある筋肉だからです。

身体には表面上のアウターマッスルと、身体の中のインナーマッスルの2種類があります。

アウターマッスルは表面上にあるということもあり、力を入れやすく、とても使いやすい筋肉なのですが(大腿四頭筋がそうです)

インナーマッスルは身体の中にあるため、触れることもできず、存在を確認するのがとても難しいです。

そのため、その人の身体に対する意識にもよりますが、機能がすぐに落ちてしまいます。

ハムストリングスや内転筋群は、このインナーマッスルと繋がりのある筋肉なので、インナーマッスルの機能が落ちると、この2つの筋肉の機能も落ちてしまうのです。

すると、太ももの筋バランスが大きく崩れてしまうため、膝が不安定になり、かかる負担が増えてしまうので、痛みが強く出てしまいます。

これはよくある話

今回のストーリーは、私のクライアントから聞いた実際にあった話です。少しだけ脚色していますが、

  • 若い頃からの友達
  • その友達は長い間運動してない
  • 同じ猫背とO脚
  • 同じ猫背とO脚なのに、友達の方が痛みが強い

とこの辺りはリアル。

同じ歪みや疾患なのに、痛みの度合いがまるで違う。といのはよくある話で、

「同じ変形性膝関節症の〇〇さんは、膝が痛くなさそうなのに、私は痛みが強い…」
「〇〇さんは猫背なのに、肩こらないみたい。でも私は…」
「あの人は坐骨神経痛でも痺れが少ないのに、私は辛くて寝れない時がある…」

なんて相談を受けることもチラホラあります。

なんでこうも違いが出るのかというと、

  • 同じ歪みや疾患でも、その重症度が違う
  • 他の部位にも強い歪みや疾患がある
  • ライフスタイル
  • 遺伝
  • 性格
  • 周りの環境

などなど理由はいくつか考えられますが、その中の1つがインナーマッスルが使えてるかどうかの違いだったりします。

インナーマッスルは関節を安定させ、スムーズに動かす機能があるため、今回のストーリーにも書いた通り、歪んでいたり、疾患があっても、インナーマッスルが使えていれば、痛めづらかったり、痛みの度合いが小さかったりするのです。

インナーマッスルは普段から使えるようにしておこう

そのため、今現在痛いところがある人はもちろんのこと、今はないけど、関節を痛めやすい。痛めないように予防したい。

という方は、早めにインナーマッスルを使えるようにしておく必要があります。

その方法が、ブログのトップ画面にある、セルフケア一覧にある内容で、その中でもまず最初はクロスポイントからですかね。

そこからスタートして、徐々に発展型に持っていくことができれば良いと思います。

ぜひ実践してみてください!

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas