本にも載ってない?「前鋸筋」の驚くべき3つの働き

首・肩

僕自身左肩を過去に3回亜脱臼してるので、今でも右よりはゆるさを感じるし、もろいので痛めやすいです。ちょっと前に痛めましたしね。笑

わき腹の固さと肩の痛み。原因は患部にないことが多い。

ですが、昔と比べたらだいぶ安定してきてるし、肩に対する怖さも少しずつ減ってきています。その状態を作ってくれてるのが今回のテーマである「前鋸筋(ぜんきょきん)」です。

そして僕のセッションを受けていただいてる肩を痛めてるクライアントも、やはりほとんどの方が前鋸筋の働きを高めることにより痛みが緩和しています。

肩の痛みや違和感を取り除いてくれる前鋸筋とはいったいどんな筋肉なのか?

前鋸筋の基礎解剖学

今回は少しだけお勉強っぽくなります。笑

でもワークの時に使っている筋肉の解剖学(筋肉がどこについてて、どのような機能があるか)を知ってるのと知らないのとで、ワークの効果がだいぶ変わってきます。

完璧に覚えなくても、なんとなく知ってるだけで違うので、今後はちょこちょここういった基礎知識的なことも織り交ぜながらブログを書いていこうと思います。

前鋸筋の起始停止

起始停止(きしていし)とは筋肉が付着している場所のことを言います。

前鋸筋で言えば、起始は第1~第9肋骨の外側の中央部に付着。

停止は肩甲骨の裏の内側に付着しています。

前鋸筋の主な働き

主に3つの働きがあります。

肩甲骨の上方回旋

腕を横からあげた時、肩甲骨は外に広がりながら上にあがります。この事を肩甲骨の上方回旋と呼びます。

肩甲骨を前方に滑らせる

肩甲骨を背骨から離すと、腕を大きく前に伸ばすことができます。この時肩甲骨は前方に向かって滑っています。

 

肋骨を挙上する

呼吸をすると肋骨は広がりながら上にあがります。この上にあがる動きを挙上と呼びます。

前鋸筋の驚くべき機能

基礎解剖学はネットで調べればすぐにわかる内容ですが、ここからは専門書に書いてある内容や、専門書にも書いてない?かもしれない内容です。

前鋸筋は肩を下げる機能もある

前鋸筋は肩甲骨から肋骨にかけて斜め下に向かって走行しています。そのため肩を下げる働きもあります。

肩こりや肩を痛めてる(五十肩など)方は、肩をすくめる(肩を上げる)動きを無意識にしていて、この前鋸筋がまるで働いていません。逆を言えば前鋸筋が働けば肩を下げられるため、こったり痛めたりする動きが減り、肩こりや肩の痛みを緩和することができます。

前鋸筋は間接的に肩関節を安定させる

前鋸筋が働くと肩を下げられ、肩をすくめる三角筋や僧帽筋の働きを落とすことができます。

そうすると上がり気味だった腕の骨を下にさげることができ、肩関節がしっかりはまります。この状態になると肩のインナーマッスルであるローテーターカフがバランスよく働くため、肩関節が安定し、痛みの緩和や運動機能の向上に繋がるのです。

体幹の筋肉と連動する

前鋸筋は体幹の外腹斜筋と、反対側の内腹斜筋と繋がっています。そして内腹斜筋はインナーマッスルの腹横筋と繋がってるため、前鋸筋が働くと体幹が安定し、なおかつ体幹の力を腕に伝えて大きな力を発揮することもできます。

これは動画があるので、そちらで確認していきましょう!

1回目に押されるのが前鋸筋が働いてない状態。2回目に押されるのが前鋸筋が働いてる状態。2回目の方が明らかに体幹が安定しているのがわかりますよね。

前鋸筋の働きを高める

これだけ素晴らしい働きがある前鋸筋。これを使わない手はありません。

では一体どのようにして前鋸筋の働きを高めるのかというと、有効なのが立甲ワーク。

二つの練習パターンがあるので、立甲初心者の方は「立甲ができるまで」。立甲を練習してるが、なかなか上達しない方は「立甲のコツとトレーニング方法」に書いてあるワークをおこなっていきましょう。

立甲ができるまで【効果と練習方法を一挙大公開】

立甲のコツとトレーニング方法〜トレーニング方法第2弾〜

最後に

いかがでしたでしょうか?前鋸筋は結構見逃されがちの筋肉ですが、これだけ素晴らしい働きを持っているので、今日からワークに取り組んで、関節を痛めない、そして誰よりも動けて安定する機能的な身体を目指してください。

「整体+運動」のSPTパーソナルトレーニング

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas