こんにちは!柴です。
SPTパーソナルトレーニングサロンは、今まで以上に感染症対策を徹底した上で、本日から営業を再開します。
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では本題。
タイトルにある「拮抗筋ストレッチ」をあなたはご存知でしょうか?
ググると詳細が出てきますが、
簡単にいうと、
「伸ばしたい筋肉と逆側にある“拮抗筋”を縮めることで、通常のストレッチより効果的に筋肉が伸び、柔軟性がアップできる。」
というストレッチになります。
専門用語で、ストレッチや筋トレでメインで働かせたい筋肉を主動筋(しゅどうきん)、
その反対側の筋肉を拮抗筋(きっこうきん)と呼ぶのですが、
例えば、長座での前屈ストレッチで、メインで伸びるのは裏もものハムストリングスになるので、
この場合はハムストリングスが主動筋になり、
反対側の前ももの大腿四頭筋は拮抗筋になります。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0560-300x300.jpg)
拮抗筋ストレッチとは、この拮抗筋に力を入れて縮めるように使うことで、
主動筋が緩み、効果的に伸ばせるようになるというものです。
ただこのストレッチ方法。
試しに色々やってみたのですが、どうにもしっくりこないんですよね。
確かにすっごい伸びてる感はあって、効いてる感じはあるのですが、
全然気持ちよくないんですよ。
なんでかなぁ??
と考えてみましたが、このストレッチ。
確実に主動筋は緩まず、力が入ってるんですよね。
拮抗筋ストレッチは、主動筋にも力が入ってる
まず筋肉は、脳科学的に言えば「力を入れるor入れない」の2択しかありません。
なので冒頭に書いた、「拮抗筋に力を入れて〜」は合ってますが、
「主動筋が緩み」は厳密にいうと、「主動筋の力が入らない」になります。
なのでまとめると、拮抗筋ストレッチの流れとしては、
- 拮抗筋に力を入れる事で、筋肉が縮む
- 関節が曲がる
- 主動筋は力が入らない状態のまま関節が曲がるから、結果的に主動筋が伸びる
という風になります。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0561-300x300.jpg)
だから拮抗筋ストレッチが効果的と言われるんですが、
でも実際にやってみるとわかりますが、
この流れでやると、主動筋に少し力が入ります。
何故かというと、例えば、肘を曲げる時。
力が入らないで伸びるのが腕裏の上腕三頭筋になるので、こちらが主動筋になり、
力を入れて肘を曲げる力こぶの上腕二頭筋が拮抗筋となります。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0574-300x300.jpg)
この時、自ら力を入れようとしないで肘を曲げても、上腕二頭筋には多少力が入るので、
それを数字で表すと、MAXが10だとしたら、3の力を入れて肘を曲げています。
そして反対側の上腕三頭筋は力は入らないですが、ここも完全に入らないわけではないので、
1くらいの力は入っています。
完全に入らなくなってしまうと、肘を曲げる動きにブレーキをかけられなくなり、
そうなってしまうと肘を壊してしまうからです。
そうやって表と裏の力の入れ方を微調整する事で、関節はスムーズに動きます。
なのでこの理屈で話すと、
自ら上腕二頭筋に力を入れて肘を曲げれば、上腕二頭筋には8の力が入り、
反対側の上腕三頭筋はそれに合わせるため、5の力が入ると言えます。
でも8の力のほうが強いから、上腕二頭筋の力が勝り、肘が曲がるのです。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0575-300x300.jpg)
拮抗筋ストレッチとは、この後者のやり方を使ったストレッチなんですよね。
冒頭の長座の前屈ストレッチを例にすると、
大腿四頭筋に自ら力を入れると8の力が入ります。
それに合わせてハムストリングスには5の力が入りますが、
8の力の方が強いため、股関節は曲がり、ハムストリングスは伸びるのです。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0582-300x225.jpg)
でもこの時、ハムストリングスには5の力が入ってるため、縮もうとする力もかかっています。
つまりハムストリングスは、縮む力がかかりながら伸びてるという事になりますよね。
これでストレッチをやったら、それは伸びてる感や効いてる感は出てきますよ。
縮みながら伸ばしてるんですから、ハムストリングスにはビリビリと刺激が入り、効いてる感MAXです。
でもこれだと、ハムストリングスには縮む力が入りすぎてるため、
柔軟性UPの妨げになってしまいます。
そしてそんな力が入ってる状態でストレッチをやったら、
その他の筋肉にも変な緊張感が出てしまい、
リラックスして、気持ちよくストレッチができなくなってしまうのです。
なので個人的には、
拮抗筋ストレッチは、やってる感や効いてる感を出すにはとても良いですが、
リラックスして、コリをほぐす。身体を柔らかくする。
という視点で話せば、不向きだと思っています。
それでは、どんなストレッチが効果的なのか?
それはやはり、インナーマッスルを使ったストレッチですね。
ストレッチの効果を高めるなら、インナーマッスルを使え!
インナーマッスルには関節を安定させつつ、スムーズに動かす働きがあります。
先程の長座の前屈ストレッチで言えば、
股関節のインナーマッスルの腸腰筋を使えると良いです。
この筋肉を使えると、股関節を柔らかくスムーズに動かすことができます。
するとハムストリングスには、5の力を入れずに、3くらいの力。
うまくいけば1や2くらいの力の入れ具合で伸ばせるため、
緊張せず、リラックス状態で気持ち良くストレッチができます。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/02/phonto-5-300x300.jpg)
と言葉で言われるより、
実際に体感していただいた方が早いので、
「拮抗筋ストレッチとインナーマッスル意識のストレッチ」
両方やってみてください。
違いを体感する
まず拮抗筋ストレッチ。
- 長座の状態で前ももの大腿四頭筋をさすって刺激を入れる
- 膝をピンと伸ばして大腿四頭筋に力を入れて、その状態で前屈をする
- この時の全身の緊張感や、ストレッチの気持ちよさを覚えておく
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0576-300x300.jpg)
次にインナーマッスル意識のストレッチ。
腸腰筋に意識を向けたいため、
腸腰筋がある「みぞおち/背中・股関節/お尻」に刺激を入れます。
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0580-300x300.jpg)
それができたら、
- 長座の状態で股関節をさする
- みぞおちを股関節に近づけるように丸め込み、途中で股関節を曲げて前屈をする
- この時の全身の緊張感や、ストレッチの気持ちよさを確認する
![](https://selfcare-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0577-300x300.jpg)
いかがでしょう?
インナーマッスル意識のストレッチの方がリラックスできて、気持ち良くストレッチできますよね?
更にこっちの方が前屈がやりやすいと思います。
このように、
僕個人的にはインナーマッスル意識のストレッチがオススメなので、
それに共感してくださった方は、インナーマッスルを刺激するクロスポイントワークをやりつつ、
そこを使ったストレッチに取り組んでくださいね。
書籍だと、
この2冊がインナーマッスル意識のストレッチ(初級編)になるので、
チェックしてくださいねー!