歩行・走行時の腕振りで重要なポイント

歩く・走る

運動指導の現場にいると、よく耳にするのは「歩く時(走る時)は腕を大きく振りましょう!」というアドバイスの言葉。

もちろん歩く時や走る時の腕振りは重要なんですが、ただ腕を振ってるだけでは正直あまり意味がありません。 この意味がないというのは、

  • ダイエットのためのウォーキングやランニングであれば、消費カロリーをあまり稼げない。
  • スポーツであればパフォーマンスは上がらない。

という意味です。

では、意味のある腕振りにするにはどうすれば良いのか?

それは脇を意識することです。

脇の筋肉が機能すると意味のある腕振りになる

意味のある腕振りにするには、脇にある広背筋前鋸筋を機能させる必要があります。

その理由は広背筋と前鋸筋は、体幹から下肢の筋肉と繋がりがあるからです。

広背筋と体幹・下肢の繋がり

広背筋は背骨に付着しているため、背骨の動きに関係してきますし、反対側のお尻の大殿筋、太ももの外側の筋肉と繋がっているため、下肢の動きにも影響を与えます

前鋸筋と体幹・下肢の繋がり

前鋸筋と体幹・下肢の繋がりは2種類あります。

1つ目の繋がり

前鋸筋は脇腹の外腹斜筋、反対側の内腹斜筋と体幹の筋肉と繋がりがあります。

そして内腹斜筋はそこから、太ももの外側、スネ、スネの外側、裏もも、背中と繋がっていくため、前鋸筋が機能すると下肢の筋肉も機能します。

2つ目の繋がり

歩く時や走る時に特に重要になるのがここでご紹介する繋がりです。

1つ目の繋がりでご紹介した前鋸筋〜外・内腹斜筋は、そこから別の筋肉に繋がりがります。 それは、インナーマッスルの腹横筋です。

内腹斜筋と腹横筋は、恥骨に共通の腱で繋がっています。そのため内腹斜筋が機能すると腹横筋も機能するのです。

腰痛には内腹斜筋を機能させる【腰痛の予防・改善に必要なのはインナーマッスルだけではない】

2018.08.17
そして腹横筋は、その他のインナーマッスルである横隔膜・大腰筋・骨盤底筋群とつながりがあり、 大腰筋と骨盤底筋群は、裏もものハムストリングス、内ももの内転筋群、下腿のインナーマッスルと繋がりがあります。

以上の繋がりから、腕振りで広背筋と前鋸筋が機能すると、体幹から下肢の筋肉も機能するため、消費カロリーが稼げてダイエットにとても効果的です。

そして、繋がりの中でも「前鋸筋の2つ目の繋がり」でご紹介して体幹のインナーマッスルが機能すると体幹が安定。

ハムストリングスが機能するとスムーズかつ素早く動けるようになり、内転筋群が機能すると軸を真ん中に取れるようになるため、バランス能力が上がります。

このように、腕振りをするときは、前鋸筋と広背筋を機能させるため、付着部位である脇の意識を高める必要があるのです。

脇の意識を高めるには立甲ワーク

立甲(りっこう)とは一言でいうと肩甲骨が浮いた状態。体幹から肩甲骨が離れた状態の事を言います。

ブログでもちょくちょくご紹介しているので、ご存知の方もいると思いますが、この立甲ができると脇の意識がかなり強くなります。

そのため、意味のある腕振りができるようになるには、この立甲ができるようになるためのワークをおこなうのが一番効率が良いです。

下記でそのワークを紹介しているので、意味のある腕振りをできるようになりたい方は、是非お試しください。

脇のクロスポイント

脇のクロスポイントを刺激して、広背筋と前鋸筋を意識しやすい状態にします。

  1. 腕の付け根(背中側)触る。
  2. そのまま腕を前後に各5回ずつ回す。

脇を締める

  1. みぞおちを軽く丸めた状態で、脇にを閉じて肘を曲げ肩を下げる。
  2. そこから前腕を外に開き、脇のクロスポイント付近を締めていく。
  3. これを10回繰り返しおこなう。

立甲

  1. 「脇を締める」でのワークで脇の感覚がわかったら、脇を締めたまま腕を前に伸ばし、手を地面につけて四つん這いになる。
  2. 脇で身体を支え、その状態から背骨を下に垂らしていく。
  3. この時、肩がすくまないように注意する。
  4. 腕や肩の力が抜けて、脇が締まっていれば肩甲骨が浮き出てくるので、それを感じる。

まとめ

  • 意味のある腕振りができるようになるには、脇の意識を強くする。
  • 脇の意識が強くなると、広背筋と前鋸筋の機能が高まる。
  • 広背筋と前鋸筋が機能すると、筋肉の繋がりから、体幹から下肢の筋肉も機能するようになる。
  • 脇の意識を強くするには立甲ワークがお勧め。

最後に

ここに載せたワークをおこなうだけで脇の意識は強くなりますが、きちんと使えるようにするには、やはり立甲ができるようならないといけません。

ですが、立甲ができるようになるまではある程度練習が必要ですし、練習をしても、練習時のやり方が上手くいってないと、立甲ができるようにはなりません。

そのため、もしここにあるワークをおこなってもできるようにならない方は、立甲ができるまで【完全版】を読むことをオススメします。

この記事には立甲の仕組み、注意点、詳細な練習方法が記載してあります。 完璧な立甲ができるようになり、意味のある腕振りができるようになりたい!

という方は、是非この記事を読んでみてください。

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解剖学図の引用元
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