なぜ腰は痛めやすいのか?【腰痛になるメカニズムとその対処法】

腰・背中

先週土曜日のセッション中に、ブリッジをやっていただいたお客様がいたんですが、1回目は腰が痛くなり、2回目はあることを意識したら痛くなくなりました。

使う筋肉を変えるだけで、こんなにも違うんですよねー。腰痛の方のほとんどが、多分ここが使えてないんだと思います。(どこを使うかは記事の後半で)

そんな違いを感じていただいた後、そのお客様からこんな質問をされました。

「なんで腰って痛くなるんですか?」

確かにこれ気になりますよね。背中は痛くなりづらいのに、腰はすぐ痛くなる。どうみても背部痛より腰痛の人の方が多いです。

なぜ腰は痛めやすいのでしょうか?

それは背骨の構造が関係しているのです。

腰部は自由であり不安定である

背骨は頚椎7・胸椎12・腰椎5の全24椎で構成されています。

背部と腰部を見比べてみると、腰部にあたる胸椎11番〜腰椎5番までは、特に他の骨との繋がりがなく固定されていません。

そのため腰部は不安定になりやすいのですが、その中でも、腰椎4・5番は強力な靭帯により固定されているため、特に不安定になりやすいのが胸椎11番〜腰椎3番です。

これらの背骨を自由脊椎と呼び、自由と言うと聞こえは良いですが、上手くコントロールできなければ、ただ不安定になりやすい背骨なので、
そのコントロールが上手くいかず腰を痛めてしまう人が多くいます。

そのため、腰部の中でも胸椎11番〜腰椎3番が一番痛めやすいように思えるのですが、実は違います。

一番痛めやすいのは腰椎4・5番なのです。

腰椎4・5番は安定しているが固まりやすい

腰椎4・5番である、腰部の下あたりは、特に痛めやすい部位になります。

その理由は、安定しているが、逆を言えば固まりやすいから。そして、背骨の一番下にあるため、衝撃がかかりやすいからです。

先程もお話したように、腰椎4・5番は強力な靭帯で固定されています。

そして、背骨の一番下にあるため、上からの衝撃が一番かかるのです。

そのため、腰椎4・5番の動きも上手くコントロールできなければ、すぐに痛めてしまいます。

では、どのようにしたら、腰部のコントロールが上手く出来るようになるのでしょうか?

それは大腰筋を機能させることです。

大腰筋が腰部の動きをコントロールする

腰部を痛めてしまう方は、脊柱起立筋などのアウターマッスルを優位に使っています。

アウターマッスルは力が強いので、そこで自由脊椎を動かすと、動き過ぎてしまいますし、
固定されてる、腰椎4・5番を動かそうとすると、必要以上に力を入れなくてはいけなくなるため、すぐに疲労して固まってしまいます。

これを解決するために、機能させたいのが大腰筋です。

大腰筋は胸椎12番〜腰椎5番までに付着するインナーマッスルです。

インナーマッスルは持久力があり、関節を安定させる機能があるため、大腰筋が機能すれば、自由脊椎は必要以上に動かないように安定させることができます。

そして、腰椎4・5番を動かしても持久力があるため、すぐに疲労して固まることはありません。

このように大腰筋を使えれば、腰部の動きを上手くコントロールすることができるのです。

そして、この大腰筋を上手く使うために必要なのが、体幹部にあるその他のインナーマッスル。

横隔膜・腹横筋・骨盤底筋群です。

大腰筋を上手く使うために必要な体幹のインナーマッスル

横隔膜は腰椎1番で大腰筋と繋がりがあり、腹横筋は肋骨の裏側で横隔膜と。骨盤底筋群は内臓を介して横隔膜と繋がりがあります。

このように、これらの筋肉は全て繋がりがあるため、どれか1つでも機能が低下すれば、それがその他の筋肉に伝わってしまい、結果として大腰筋の機能が低下してしまうのです。

これを、回避するためには、大腰筋と一緒にその他のインナーマッスルも一緒に機能を高めるように訓練を積む必要があります。

腰痛を予防・改善するために、体幹のインナーマッスルの機能を高める

Before

腰痛の予防・緩和をするために、体幹のインナーマッスルの機能を高めていきます。

まずは今の状態を確認するために、前屈や後屈、回旋などの動きをして、腰の張り感や痛みの具合を確認してください。

次に体幹のインナーマッスルの機能を高めるワークをおこないます。

クロスポイント

クロスポイントはインナーマッスルを優位にするツボみたいなもの。

体幹にあるみぞおち/背中・股関節/お尻を刺激することで、体幹のインナーマッスル全体の機能を高めることができます。

やり方は動画を参考にして下さい!

骨盤底筋を締める

骨盤底筋を締めることで、体幹のインナーマッスル全体を鍛えることができます。

これもやり方は動画を参考にして下さい!

最後に

ちなみに冒頭で書いた、ブリッジをやっても腰が痛くなくなったお客様には、骨盤底筋を締めながらブリッジをやってもらったら、腰が痛くなくなりました。

このようにインナーマッスルがきちんと機能すれば、腰痛の予防・緩和ができるんですよー。

お悩みの方は是非ご紹介したワークをお試しください。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas