股関節が固いと肩を痛めてしまう、その理由とは?

首・肩

柴です。

肩こりや五十肩。野球やテニスで肩を痛めてしまう人の特徴の1つに、股関節の固さが関係しています。

実際に、クライアントの中にもそういった方がいて、股関節の動きを良くするだけで、痛みが軽減するケースがちょくちょくあるのです。

股関節の固さが肩に伝わる

股関節が固い人は、太ももの大腿四頭筋に力が入っています。

この筋肉は、股関節を曲げる時に働きますが、メインではなくサブなので、補助的な役割で、股関節を曲げる筋肉です。

ですが、股関節が固い人ほど、メインで使いたい筋肉が機能せず、サブの大腿四頭筋をメインに使って股関節を曲げる傾向にあり、
大腿四頭筋はあくまでサブなので、メインで働いてしまうと、股関節の動きがいびつになり、酷い時は、股関節に痛みや詰まり感が出てしまいます。

そして、このように固くなると、この固さが肩に伝わってしまいます。

何故かというと、大腿四頭筋は、肩の三角筋僧帽筋と繋がりがあるからです。

まず、大腿四頭筋はお腹の腹直筋と繋がりがあります。そして、腹直筋は胸の大胸筋と繋がりがあり、大胸筋は三角筋や僧帽筋と繋がっています。

そのため、大腿四頭筋が固くなると、腹直筋と大胸筋を介して、三角筋と僧帽筋も固まってしまうので、動きが悪くなり、痛めてしまうのです。

これを解決するのは、股関節を動かすメインで働く筋肉を使えるようになる必要があります。
その筋肉とは、大腰筋です。

股関節を動かす筋肉を使う

股関節をメインで動かす大腰筋は、背骨から股関節をまたいで、大腿骨の内側に付着しており、機能することで、大腿四頭筋をサブに戻すことができます。

そして更に、背骨では、呼吸の時に機能する横隔膜と繋がっており、横隔膜が機能して、呼吸の時に肋骨が広がると、脇の下にある前鋸筋が機能するようになります。

前鋸筋は肩を下げる筋肉で、三角筋や僧帽筋は肩を上げる(すくめる)筋肉なので、
大腰筋が機能することで、繋がりのある横隔膜を介して、前鋸筋が機能すると、三角筋や僧帽筋の機能を抑えて、ゆるめることができるのです。

股関節を柔らかくして、肩の痛みを緩和する

股関節を柔らかくするために、大腰筋の機能を高めていきます。

ですが、その前に、固まっている筋肉をゆるめると動かしやすくなるため、まずは腹直筋をゆるめていきます。

Before

まずは、今の状態を確認するために、腕を回して肩の動き。そして、足の上げ下げをして、股関節の動かしやすさをみていきましょう。

では次に、腹直筋をほぐしていきます。

腹直筋をほぐす①

腹直筋をほぐす方法は2つあります。

1つ目は直接ほぐす方法です。

  1. へそから指4本上のみぞおちを触る
  2. 息を吸って、吐きながら身体を前に倒して、みぞおちをほぐす。

ただ、この種目は、人によって痛みを伴うので、もしほぐすのが辛ければ、2つ目の方法を実践していきましょう。

腹直筋をほぐす②

  1. 手の平と甲をゆっくりなでて、両手共温める。
  2. その手でみぞおちを触る。
  3. 舌を上顎のあてた舌路(ぜつろ)の状態を作ったら、そのまま鼻呼吸でみぞおちを膨らます。
  4. 鼻で息を吐き、みぞおちを元の状態に戻す。
  5. これを10回繰り返す。

詳細なやり方はLINE@登録者限定動画でご確認ください。

みぞおちをほぐすワーク

これらで腹直筋をゆるめていったら、大腰筋の機能を高めていきます。

体幹のクロスポイント

クロスポイントとは、インナーマッスルを機能させるツボみたいなもの。

体幹にある、みぞおち/背中・股関節/お尻のクロスポイントで、大腰筋の機能を高めていきます。↓

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

詳細なやり方は、【LINE@登録者限定動画】でご確認ください↓

クロスポイントの詳細な刺激方法

After

では再度、腕を回して肩の動き。そして、足の上げ下げをして、股関節の動かしやすさを確認していきましょう。

いかがでしょうか?先程より、動かしやすくなっていると思います。

このように、肩と股関節は関係しているのです。

ちなみに、股関節が固い人は以下のような動きをします。

股関節が固い人の動き

昨日、InstagramやTwitterにも投稿しましたが、股関節が固い人は、股関節がうまく曲がらないため、その代償で背骨を丸めてしまう傾向にあります。

足上げだとこんな感じ。

次にデッドリフト。

そしてスクワット。

最後にランジ。

こんな動きをしてしまうため、股関節が使えてるかどうかは、この動きをしてみて、鏡でフォームを確認してみてください。

そして、もしうまくできてなくても、無理に背骨を反ったりしないでくださいね。
背骨が丸まってしまうのは、あくまでも股関節が固くてきちんと曲がっていない結果なので。

あとは、股関節がうまく機能していると、裏もも(ハムストリングス)のお尻よりの部分が伸びるので、そこに感覚があればOKです。

これらを参考に、股関節が柔らかく動いて、機能させられるように、ご紹介したワークを取り組んでいただければと思います。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas