「反り腰」と聞くと、皆さんはどんなイメージを持ちますか?
胸を張ってる
腰を反ってる
多分その辺りだと思います。
もちろんこれもその通りなので、反り腰になると腰や背中が緊張して痛めやすいです。
ですがそれだけではないんですね。
実はよく観察するとわかるのですが、反り腰の人は膝が伸びきって、膝も痛めやすかったりします。
反り腰と膝の痛み
膝に負担がかからないのは、しっかりカカトやスネに乗れてる画像右の姿勢。
この姿勢は土台となる骨にしっかり乗れていて、尚且つ膝も程よく曲がって緩んでるため、筋肉や膝関節に余計な負担がかかりません。
それに対して反り腰の方は、重心が前方に移動して、膝が伸びきり、つま先に乗っている画像左の姿勢をとっています。
この姿勢は土台となる骨に乗れず、膝を伸ばして筋肉に力を入れて固めないと立てません。
固める筋肉
重心軸が前にあると、使われる筋肉も前面の筋肉が優位になります。
反り腰になると身体が前に倒れるような感じで斜めになりますよね?これが仮に建物だとすると倒壊してます。でも人間の身体は倒壊しないように耐えることができます。
その耐えようとする時に力が入る筋肉が身体の前面の筋肉というわけです。
そしてその中でも膝に負担をかけるのが太ももの表側にある大腿四頭筋。
先程お見せした膝に負担がかからない姿勢は、しっかり骨の上に乗れているため大腿四頭筋も反対側にある裏もものハムストリングスもバランスよく働いています。
立ち姿勢で膝にかかる負担を10だとすると、大腿四頭筋3・骨4・ハムストリングス3、みたいな感じです。
このように分散されると、1つの筋肉にかかる負担は少なくなるため、程よくゆるんだ状態を維持できます。筋肉がゆるんでいれば、そこからの膝関節の動きも柔らかくなるためうまく衝撃を吸収できるというわけです。
ですが、反り腰になると重心軸が膝より前にできるため、骨の上にはほとんど乗れません。
そのため、こちらも立ち姿勢で膝にかかる負担を10だとすると、大腿四頭筋7・骨2・ハムストリングス1、みたいな比率になり、骨やハムストリングスにかかる負担が少なくなる分、大腿四頭筋にかかる負担が大きくなります。
このような比率になると大腿四頭筋に力を入れないと負荷に耐えられなくなるため、大腿四頭筋はガチガチに固まります。
大腿四頭筋がガチガチに固まると、膝関節の動きも固くなるため、身体を動かした時に衝撃を吸収しきれなくなり、結果膝を痛めることになります。
そのためこれを修正するには、筋バランスを整えるため、使われていないハムストリングスの働きを高める必要があるのです。
反り腰を修正して、膝の負担を軽減するワーク
以下のワークでハムストリングスの働きを高めて、膝の負担を軽減しましょう!
割膝
- 足を前後に開き、前の股関節を後ろに引いて、体を前に向ける。
- ヘソの指4本上にあるみぞおちを丸めて、身体を前に倒す。
- 前足のハムストリングスを膝よりからお尻よりまで満遍なく叩く。
- 体を起こして前足のハムストリングスに力が入ってるか確認する。
- これを2−3回繰り返す。
動画もあるので詳しくはこちらから。
バランスが重要
筋肉のバランスにより負担は大きく変わってきます。
どれだけ治療をしても、筋バランスが悪ければ、なかなか痛みは解消されません。
なので膝の痛みでお悩みの方は、このワークを是非試してみてください!