首こりや肩こり、頭痛やめまい。酷くなると自律神経失調症や頚椎ヘルニアなどを起こすと言われるストレートネック。
ストレートネックという名前だけを聞くと首だけが悪いように感じますが、実はその影響はもっと下の体幹部からきています。
本日はそんなストレートネックの原因と対策についてお話します。
目次
原因
通常であれば、背骨は緩やかなS字カーブを描くんですが(画像右)、ストレートネックになると、カーブするはずの頚椎が真っ直ぐになってしまい、その下の胸椎は丸まって、猫背になります(画像左)
ストレートネックの原因として考えられるのはいくつかあり、一つはPCやスマホの普及によるもの。そしてその他にも
- 狩猟民族だった欧米人に比べ、日本人は農耕民族で、腰を曲げている時間が多かったから。
- イス文化の欧米人に比べ、日本人は地べたに座ることが多かったから。
- 低姿勢の控えめな国民性が姿勢に現れてる。
といった理由が考えられます。一言でいえば前傾姿勢になる癖が原因ということです。
症状
冒頭にあげた
- 首こり
- 肩こり
- 頭痛
- めまい
- 自律神経失調症
- 頚椎ヘルニア
になぜなってしまうのか。
まず頭の重さは成人で、体重の約10%の重さと言われてます。体重50㎏の人の場合は約5㎏です。ペットボトルで言えば500mlを10本。お米で言えば5㎏の米袋。こう考えると頭って結構重いんですよね。
正常であれば、この重い頭を背骨全体で支えられるのですが、ストレートネックの人は頭が前に突っ込んでるため、首や肩にもろに負担がかかります。
その結果首や肩のこり、脳への血流が悪くなることにより頭痛やめまい、椎間板や神経を圧迫することにより自律神経失調症や頚椎ヘルニアに繋がります。
対策
固まっている筋肉をゆるめる
ストレートネックは猫背と一緒におこる可能性が高いです。そのため、首だけを調整して、猫背を無視してしまっては何も変わりません。改善するには丸まった背骨を調整して正さなければなりません。そのために必要なのは、首からお腹にある胸鎖乳突筋・胸の筋膜・腹直筋ゆるめることです。ストレートネック・猫背になるとこれらの筋肉が固まり縮こまります。
そして、これらの筋肉はをゆるめたら、姿勢を正すために首から体幹にあるインナーマッスルの機能を高めていきます。
インナーマッスルを機能させる
固まっている筋肉をマッサージやストレッチなどでゆるめても、一次的に解消されるだけになるので、すぐに元に戻ってしまいます。
これを解決するのに必要なのが首から体幹にある頭長筋・頚長筋・横隔膜・大腰筋などのインナーマッスルです。
インナーマッスルは姿勢を保持する機能があります。そのため固まっている筋肉をゆるめた後に、これらのインナーマッスルの機能を高めるワークをおこなうと、固まった筋肉をゆるんだ状態で維持させる事ができます。
ストレートネックを改善するワーク
固まっている筋肉をゆるめる
胸鎖乳突筋をゆるめる
首の横にコリコリした筋肉があります。これが胸鎖乳突筋です。この筋肉を手でつまみ、頭側から鎖骨側まで満遍なくほぐします。
胸の筋膜をゆるめる
バストの間に指を当て胸の真ん中をほぐしていきます。
腹直筋をゆるめる
みぞおちを膨らますことにより、腹直筋をゆるめることができます。
- 座ったまま、へそから指4本上のみぞおちと、反対側の背中を触る。
- 息を吸ってみぞおちと背中を膨らまし、吐いて元に戻す。
- これを10回繰り返す。
インナーマッスルの機能を高める
胸鎖乳突筋、胸の筋膜、腹直筋をゆるめたら、頭長筋・頚長筋・横隔膜・大腰筋を活性化させ、そこで姿勢を保持できるように意識を高めます。
クロスポイント
- 首のクロスポイント・・・頭長筋・頚長筋
- みぞおち/背中のクロスポイント・・・横隔膜・大腰筋
を刺激します。
詳細な刺激方法はLINE@登録者限定動画でご確認ください。まとめ
- ストレートネックは猫背のような前傾姿勢になるのが原因。
- ストレートネックになると胸鎖乳突筋・胸の筋膜・腹直筋が固まる。
- ストレートネックを改善するには、固まっている筋肉をゆるめて、機能低下している頭長筋・頚長筋・横隔膜・大腰筋の機能を高める事が必要。
最後に
今回ご紹介したワークの一部は仕事や家事の合間にもできるものです。先天的なものでなければ、日頃の癖からストレートネックになっているので、改善するには多少の努力が必要になります。なので隙間時間を見つけたら、できそうなワークを小まめに実践してください。