ヒールを履くと足が痛くなる、、、とお悩みの女性に必要なある関節とは?

足首・足裏

「柴さんのセッション前にヒールを履いてると、足が痛くなったり転びやすかったのが、セッション後はとても歩きやすいんですよねー。何ででしょう?」

とこないだ質問を受けたんですが、これなかなか面白いですよね。

まだヒール履いても常に大丈夫というわけではありませんが、セッション後は変化があるので、これは身体が出来上がってくれば、ヒール履いても大丈夫な身体になってくるのではないのかなーと。

ヒールで足を痛める人

私はヒールを履いた事ないので、ネットで調べたり女性に聞いてみたところ、どうやら「ふくらはぎ・つま先・土踏まず」に痛みが出る人が多いようですね。

なぜこれらが痛くなるのか。筋肉の視点でまとめてみました。

ふくらはぎが痛くなる人

これはわかりやすいと思います。

ヒールはカカトの位置が高くなるので、ふくらはぎの下腿三頭筋が固くなるからです。

つま先が痛くなる人

ヒールを履いて歩くと膝が前に出るため、膝の大腿四頭筋が固まってしまいます。

この筋肉は膝を伸ばす筋肉のため、ただでさえカカトが浮いてつま先重心なのに、大腿四頭筋の影響で膝が伸びてしまうと余計につま先の方に乗ってしまい、ヒールのつま先側に指が当たりやすくなるのです。

するとつま先が痛くなります。

土踏まずが痛くなる人

大腿四頭筋は太ももの外側にある大腿筋膜張筋/腸脛靭帯と繋がりがあります。

この筋肉は膝を内側に入れる筋肉なので、大腿四頭筋の影響で大腿筋膜張筋/腸脛靭帯も一緒に固まると、膝が内側に入り土踏まずを潰してしまうのです。

以上の筋肉の影響で足が痛くなってしまいます。

そしてこれらを解決するために必要なのが股関節です。

ヒールで足を痛めづらい人

太ももには表側に大腿四頭筋、外側に大腿筋膜張筋/腸脛靭帯、裏側にハムストリングス、内側に内転筋群があります。
ヒールを履いて足が痛い人ほどこのバランスが崩れて、大腿四頭筋と大腿筋膜張筋/腸脛靭帯が優位に働いてしまってるので、解決するにはハムストリングス内転筋群の働きを高めてバランスを整える必要があります。

更に下腿三頭筋の固さを緩和するには、スネのインナーマッスルである後脛骨筋を働かせる必要があり、後脛骨筋が働くと足首の安定性が高まるため、その分下腿三頭筋の負担が減り緩ませることができるのです。

そしてこれをまとめて解決できるのが股関節です。
股関節の動きを作る大腰筋はハムストリングス・内転筋群と繋がっています。そして内転筋群は膝裏の筋肉を介して後脛骨筋と繋がっているのです。

そのため股関節の働きを高めると大腰筋からハムストリングス・内転筋群・後脛骨筋の働きも高まり、ヒールを履いても足が痛くなりづらくなるのです。

冒頭で話したお客さんは、股関節を意識したトレーニングを結構おこなってるので、それでセッション後は痛みなくスムーズに歩けてるのではないかなーと。

ヒールで足を痛めづらくするワーク

以下のワークで股関節の働きを高めていきます。

まずは今の状態を確認するために、ヒールを履いてることを想定して、爪先立ちになってみましょう。
今の立ちやすさを覚えておいてください。

そしてもし可能ならばそのまま歩いてみて、歩きやすさも覚えておいてください。

では股関節のワークをおこなっていきます。

みぞおち/背中のクロスポイント

クロスポイントとは、インナーマッスルを活性化させるツボみたいなもの。

クロスポイントの詳細はこちら↓
https://selfcare-lab.com/crosspoint-more-detail

みぞおちの反対側にある背骨に大腰筋が付着しているため、そこを触りながら動かし、大腰筋の働きを高めていきます。

  1. へその指4本上にあるみぞおちを触り、その反対側の背骨を触る。
  2. その背骨を丸めたり起こしたりをして動かし、動きの悪い方を確認する。
  3. 例えば丸めるのがやりづらければ、やりやすい方を3回やった後、丸めてみて、やりやすさが変わったかどうかを確認する。変わってなければ再度同じ手順で背骨を動かす。
  4. これと同じ流れを横に倒すのでも、捻るのでもおこない、左右差があったら、やりやすい方3回動かした後やりにくい方1回動かして、やりにくい方がやりやすくなったかを確認する。

股関節/お尻のクロスポイント

恥骨の隣ある股関節のクロスポイントで大腰筋、お尻のほっぺの下の坐骨にあるお尻のクロスポイントでハムストリングスと内転筋群に刺激を入れて、これらの筋肉の働きを高めていきます。

  1. 足を腰幅に開き、つま先を前に向けて、膝の力を抜いく。
  2. この状態で恥骨の隣を触る。
  3. 触っている場所から身体を折り曲げるように前に倒す。すると、裏ももが伸びるので、それを感じ取る。
  4. お尻のほっぺの下の坐骨あたりを触り、そこから股関節を伸ばすように身体を起こす。
  5. これを10回繰り返す。

では再度爪先立ちになります。

今度は股関節のクロスポイントを触りながら爪先立ちになってみましょう。
そして歩ける方はそのまま歩いてみてください。

いかがでしょうか?先ほどより立ちやすく、そして歩きやすくなっていると思います。

そしてこの2つのワークにプラス、下肢のクロスポイントをおこなえるとなお良いです。
下肢のクロスポイントをおこなうと、ハムストリングス・内転筋群・後脛骨筋の働きを更に高めることができます。

詳細はこちらで確認してくださいね↓

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

まとめ

もし可能なら、ワークはヒールを履く前にやれると良いですね。なので仕事で履く人は出勤前ということになります。

それを毎日継続するだけで足の痛みが変わってくるので、お悩みの女性はぜひ続けてみてください。

【本日の記事のまとめ】

  • ヒールでふくらはぎが痛くなる人は下腿三頭筋が固まっている。
  • つま先が痛くなる人は大腿四頭筋が固まっている。
  • 土踏まずが痛くなる人は大腿筋膜張筋/腸脛靭帯が固まっている。
  • これを解決するのは股関節を動かし、ハムストリングス・内転筋群・後脛骨筋の働きを高める。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas