なぜランニングでふくらはぎやアキレス腱を痛めてしまうのか?

足首・足裏

柴です。

本日もまた、匿名質問で多いある質問について。

その多い質問とは、ふくらはぎやアキレス腱の張りや痛みですね。

多分、ここら辺に張りや痛みが出やすい人は走ってる人なんではないかなーと思います。

では、なぜランニングでふくらはぎやアキレス腱に張りや痛みが出てしまうのか。
その理由と対処法を一緒に見ていきましょう。

ふくらはぎやアキレス腱を痛めてしまう理由

色々理由は考えられますが、最も多いのは多分これ。

これはもう最初に答えを言ってしまいますね。

それは、走る時につま先で地面を蹴っているからです。

つま先で地面を蹴る時、足首は底屈という動きをし、この時に、特に使われるのが腓腹筋・ヒラメ筋。そして腓腹筋と繋がるアキレス腱です。

地面を蹴るように足首の底屈動作があまりにもあると、これらの筋肉は緊張して固まるため、ふくらはぎやアキレス腱が張ったり、痛めてしまいます。

ですが、足首の底屈動作をしなかったら、走ることはできません。
ふくらはぎやアキレス腱を痛めにくい人も、走る時に足首を底屈しています。

でも痛めにくい人は、地面を蹴るように底屈をしていないのです。
言葉で表現すると攘う(はらう)ような感じで、底屈をしています。

ふくらはぎやアキレス腱を痛めにくい人

もう少しわかりやすく言うと、蹴るというのは、腓腹筋やヒラメ筋、アキレス腱に力を入れている状態で、
攘うというのは、足首は底屈しているが、これらに力みがない状態を言います。

ふくらはぎやアキレス腱を痛めづらい人は、走る時に股関節をメインに使い、その動作の時に生まれた力が、そのまま足先に流れて、結果として足首が底屈しています。
そのため、力みがないのです。

ただこの説明だと、まだまだ抽象的すぎるので、もう一段階具体的にしますね。

「股関節を使い、結果として足首が底屈している」というのは、
「股関節のインナーマッスルがメインに使われ、そのインナーマッスルと繋がりのある筋肉が、足首まで連動して使われている」ということです。

これはつまりどういったことなのかを説明する前に、以下にインナーマッスルの特徴を書いたので、まずはそちらをご確認ください。
これを踏まえた上で、説明していきます。

〈インナーマッスルの特徴〉

  • 身体の中にある筋肉
  • 関節を安定させる
  • 関節をスムーズに動かす
  • 素早い動きが可能
  • 持久力がある

では、説明していきます。

股関節には大腰筋と呼ばれるインナーマッスルがあります。大腰筋は股関節を動かす時に、メインに働く筋肉です。

そして大腰筋は、以下の画像の筋肉、ハムストリングス・内転筋群・膝窩筋・後脛骨筋・長腓骨筋と繋がっています。
これらの筋肉は、全てインナーマッスル。もしくは、インナーマッスルと関係の深い、表面上にあるアウターマッスルです。

インナーマッスルには関節を安定させ、スムーズな動きを作るという特徴があるため、大腰筋をメインに、繋がりのあるこれらの筋肉が連動して使われると、股関節・膝・足首と安定し、スムーズな動きができるようになるのです。

そのため、腓腹筋やヒラメ筋、アキレス腱は固まりづらくなるため、ふくらはぎやアキレス腱を痛めづらくなります。

ふくらはぎやアキレス腱を痛めづらくする

大腰筋・ハムストリングス・内転筋群・膝窩筋・後脛骨筋・長腓骨筋の機能を高めていきつつ、
ふくらはぎやアキレス腱を痛めづらい走りができるようになるために、股関節から動かすという感覚を覚えていきます。

①クロスポイント

クロスポイントはインナーマッスルの機能を高めるツボみたいなもので、下肢と体幹にある6つのクロスポイントワークをおこなって、対象筋肉の全ての機能を高めていきます↓

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

詳細な刺激方法は【LINE@登録者限定動画】でご確認ください↓

クロスポイントの詳細な刺激方法

股関節/お尻のクロスポイント(片足ver

は、体幹のクロスポイントの中にある、股関節/お尻のクロスポイントの変形バージョンです。
これをおこなうことで、走る時に股関節を使う感覚を養っていきます。

  1. 気をつけの姿勢から片足を一歩後ろに引く。
  2. 前足の股関節とお尻のクロスポイントを触る。
  3. 股関節から身体を前に倒して、裏ももが伸びているのを感じる。
  4. 上を向いたお尻のクロスポイントを下に向けるように身体を起こす。
  5. これを10〜20回繰り返し、終わったら反対側もおこなう。

股関節/お尻のクロスポイント(片足verから足あげ)

股関節/お尻のクロスポイント(片足ver)から、身体を起こす時に、後ろ足を前に持ってきます。

  1. 股関節/お尻のクロスポイント(片足ver)の1〜3までの手順は同じ。
  2. そこから、上を向いたお尻のクロスポイントを下に向けるように身体を起こすと同時に、後ろ足を前に持ってきて、足をあげる。この時、お尻のクロスポイントを触っていた手を一旦離し、腕振りの要領で、手を前に持ってくる。
  3. 軸足の股関節のクロスポイントで身体を支えるイメージで片足立ちをする。
  4. あげた足を後ろに戻し、前に持ってきてた手をお尻のクロスポイントの位置に戻す。
  5. これを10〜20回繰り返し、終わったら反対側もおこなう。

股関節のクロスポイントを触りながらジャンプで前に進む

股関節のクロスポイントを触りながら前にジャンプをする事でより強度が上がるため、股関節使っ走る感覚を更につかみやすくなります。

  1. 股関節を引いて裏ももを伸ばす。
  2. 股関節を伸ばし、お尻のクロスポイントを締めて前にジャンプする。
  3. 着地と同時に股関節を引いて裏ももを伸ばすそしてまた前にジャンプする。
  4. これを連続でおこなう。

幅を取り、なおかつハード目の種目なので、回数はスペースと体力見ながら決めてください。

まとめ

地面を蹴らずに、攘う。

言葉で言うのは簡単ですが、実際にそれをやるのはなかなか難しいく、ワークをどれだけやり込んで、それを走りに落とし込めるかが、鍵となります。

地道な作業になりますが、コツコツと実践していってくださいね!

【本日の記事のまとめ】

  • ランニングでふくらはぎやアキレス腱に張りや痛みが出るのは、つま先で地面を蹴って走っているから。
  • つま先で蹴ると、腓腹筋やヒラメ筋、アキレス腱が固まる。
  • ふくらはぎやアキレス腱に張りや痛みが出づらい人は、地面を蹴らず、股関節からの連動で、地面を攘(はら)っている。
  • ふくらはぎやアキレス腱に張りや痛みを出づらくするには、大腰筋・ハムストリングス・内転筋群・膝窩筋・後脛骨筋・長腓骨筋の機能を高めて、股関節から動かす感覚を覚えること。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas