「身体の疲れがなかなか取れない…」「眠りが浅い」「食事が進まない」
などの原因の1つに自律神経の乱れが考えられます。
自律神経の詳細は、下記の記事を参考にしてください。
自律神経の整え方として、深呼吸が手軽にできる方法なんですが、呼吸が浅く深呼吸ができない人が多くいます。そこで本日は呼吸が浅くなる原因と、その解決方法についてお話します。
目次
呼吸が浅くなる原因
呼吸が浅い人は、呼吸を浅くするいくつかの筋肉が固まっています。まずはその筋肉を1つ1つみていきましょう。
腹直筋や外腹斜筋
この2つの筋肉は、肋骨から骨盤に付着している筋肉で、固まると呼吸時の肋骨の広がりに制限をかけます。
僧帽筋や三角筋
この2つは肩をすくめる筋肉のため、呼吸時に機能すると肩が上がり、呼吸がし辛くなります。
大胸筋や小胸筋
この2つは巻き肩にする筋肉で、巻き肩になると肋骨が閉じやすくなり、呼吸がし辛くなります。
呼吸を浅くする筋肉は全て繋がっている
自律神経が乱れてる人は、交感神経が優位になりやすく、興奮しやすい状態です。
そのため筋肉に力が入りやすく、特に肩は見た目からもわかりやすく力が入ります。
例えば、緊張する場面(人前で話す、サッカーのPKなど)になると、肩に力が入りやすくなったり、客観的にみても「あの人肩に力が入ってる」というのがわかったりします。
自律神経が乱れてる人は、常にこれと似た状態にあるわけです。
肩に力が入ると僧帽筋や三角筋が固まります。三角筋は胸の小胸筋や大胸筋と繋がりがあり、大胸筋は腹直筋と繋がりがあります。
このように連鎖していくと、肩は上がって巻き肩になり、それに合わせて背骨も丸々ため、肋骨を下にさげて外腹斜筋もそこで固まります。
このように呼吸を浅くする筋肉は全て繋がっています。
深呼吸をできるようにする筋肉
深呼吸ができるようになるには、横隔膜と脇の下にある前鋸筋の機能を高める必要があります。
横隔膜
横隔膜は肋骨を広げるため、深呼吸に欠かせない筋肉です。
そして横隔膜が機能すると、繋がりのある首のインナーマッスルの頭長筋・頸長筋が機能します。
頭長筋・頸長筋が機能すると、首の安定感が高まるため、三角筋や僧帽筋などのアウターマッスルに入っていた余計な力が抜けてきます。
前鋸筋
前鋸筋は肩がすくまないように下げる機能があるため、ここが機能すると三角筋や僧帽筋の力を抜くことができます。
深呼吸ができるようになるワーク
深呼吸ができるようになるには、呼吸を浅くする筋肉をゆるめるて、横隔膜と前鋸筋の機能を高める必要があります。
Before
ワークの前に、呼吸のしやすさを確認するために、2〜3回深呼吸をおこないましょう。息の吸いやすさや深さを覚えておいてください。
肩をすくめる筋肉をゆるめる
三角筋・僧帽筋をゆるめていきます。
ここがゆるめば、連鎖して大胸筋・小胸筋・腹直筋・外腹斜筋もゆるみます。
首のクロスポイント
クロスポイントとはアウターマッスルをゆるめて、インナーマッスルの機能を高めるツボみたいなもの。
首のクロスポイントを刺激すると、僧帽筋がゆるみ、インナーマッスルである頭長筋・頸長筋が機能するため、肩の力が抜けます。
- 首の付け根。肩をすくめるとできるくぼみを、手をクロスして反対側の手で押さえる。
- 頭を前後・左右・回転と各3回ずつ動かす。
詳細な刺激方法はLINE@登録者限定動画をご確認ください。
肩の付け根をゆるめる
腕を横にあげた時にできる肩のくぼみあたりに三角筋と僧帽筋が付着しています。
そこを反対の手でほぐしていきましょう。
深い呼吸ができるようになる筋肉の機能を高める
横隔膜と前鋸筋の機能を高めます。
みぞおちを膨らます呼吸
みぞおちの反対側の背中には横隔膜が付着しています。ここを膨らますことで、横隔膜の機能を高めていきます。
- 楽な姿勢で椅子か床に座る。
- へそから指4本上のみぞおちと、反対側の背中を触る。
- 触れてる2ヶ所を膨らますように10回呼吸をおこなう。
前鋸筋の機能を高める呼吸
前鋸筋を使いながら呼吸をおこないます。
- 右脇の下にある肋骨を左手で触る
- 触れてる部位を膨らますように10回呼吸をおこなう。
- 終わったら、左側も同じ手順で呼吸をおこなう。
After
では再度、深呼吸をおこなってみてください。
いかがでしょうか?先程よりも呼吸がしやすくなり、さらに深い呼吸ができるようになっていると思います。
冒頭で書いた「身体の疲れがなかなか取れない…」「眠りが浅い」「食事が進まない」という方は、これらのワークを寝る前にやると効果的なので、ぜひ試してみてください。
まとめ
- 三角筋・僧帽筋・大胸筋・小胸筋・腹直筋・外腹斜筋などの筋肉が固まると呼吸が浅くなる。
- 深呼吸ができるようになるには、横隔膜と前鋸筋の機能を高めることが必要。
- 呼吸を浅くする筋肉をゆるめて、呼吸を深くする筋肉の機能を高めると、深呼吸ができるようになる。