デスクワークや立ち仕事をしていると肩こりや肩に痛みが出ることがあります。
それは長時間同じ姿勢をとっていることが原因なんですが、実はそれ以外にも原因があります。それは足裏の機能低下です。
足裏と肩は部位的に全然関係なさそうに見えると思いますが、実は筋肉の繋がりにより、とても深い関係にあるんです。
目次
肩に影響を与える2つの筋肉
足裏は身体の中で唯一、地面から直接衝撃を受ける部位です。そのため、その衝撃を吸収するために足裏にはアーチが存在します。
そのアーチを形成する筋肉はいくつかあるんですが、その中でも特に重要なのが後脛骨筋(こうけいこつきん)と長腓骨筋(ちょうひこつきん)です。
後脛骨筋はいわゆる土踏まずを形成する筋肉の一つで、足裏の真ん中からスネの裏側、ふくらはぎの奥に付着しています。
長腓骨筋は足裏の外側のアーチを形成する筋肉の一つで、足裏の真ん中から下腿の外側、膝外側の下にある骨の出っ張りに付着しています。
この2つの筋肉は重なり合ってるため連鎖します。そして個々に別の筋肉とも連鎖し、最終的には肩へと繋がっていきます。
足裏と肩の関係
後脛骨筋は脚の内側ラインから体幹のインナーマッスルへと連鎖し、横隔膜(おうかくまく)に繋がります。
長腓骨筋は脚の外側ラインから脇腹の筋肉へと連鎖し、前鋸筋(ぜんきょきん)に繋がります。
この2つの筋肉の中で、直接肩の動きをスムーズにしてくれるのが前鋸筋です。そして呼吸時に横隔膜が機能すると前鋸筋もその呼吸に合わせて機能するので、最終的には全て前鋸筋へと繋がってきます。
肩こりや肩に痛みがある人は三角筋(さんかくきん)や僧帽筋(そうぼうきん)など肩をすくめる筋肉が優位になるため、肩を下げる前鋸筋が機能するとで、三角筋や僧帽筋の機能を抑えることができ、こりや痛みの改善に繋がります。
前鋸筋の詳細は下記の記事をご確認ください。
足裏から肩の動きをスムーズにする
後脛骨筋と長腓骨筋を刺激して、前鋸筋の機能を高めていきます。
肩の動き確認(Before)
まずはワークをおこなう前に今の肩の動きを確認しておきましょう。前後に大きく腕を回してみてください。全体的な動かしやすさや、左右差がある場合はそれも確認しておきます。
足裏のクロスポイント
- 座ったまま膝を立て、指を除いた足裏の真ん中を両手で押す。
- その状態で足指のグーパーを10回おこなう。
詳細なやり方はLINE@登録者限定動画でご確認ください。
足裏のクロスポイント(テニスでほぐす)
通常のクロスポイントだとやりづらい、刺激が弱いという方は、同じ部位をテニスボールで刺激を入れましょう。
- 立った状態で足裏のクロスポイントにテニスボールを当てる。
- テニスボールに乗るイメージで踏みつけて、そのままグーパーを10回おこなう。
肩の動き確認(After)
再度腕を大きく回して肩の動きを確認します。
いかがでしょうか?先程より肩が軽くなり、スムーズに回せると思います。このように足裏からの連鎖で前鋸筋が機能して、肩の動きが変わってしまうんです。
まとめ
- 肩の動きと足裏は繋がっている。
- 足裏の中で特に重要なのが後脛骨筋と長腓骨筋。
- 後脛骨筋と長腓骨筋は肩の動きをスムーズにする前鋸筋と繋がっている。
- 足裏の真ん中を刺激すると後脛骨筋と長腓骨筋に刺激が入り、前鋸筋に良い影響を与える。
最後に
こりや痛みがある場合、まず患部をみてアプローチをかけると思いますが、原因は患部にないことは多々あります。
今回の例がその1つになるので、肩こりや肩の痛みが思うように改善しない方は、ぜひ足裏からもアプローチしてみてください。