フィジカルが弱いのは、脇が甘いから!「脇が甘い」の本当の意味

体幹

「脇が甘い」

よく聞く言葉ですよね。

辞典で調べてみると

相撲で、脇をかためる力が弱いために、相手に有利な組み手やはず押しを許してしまうさま。
転じて、守りが弱いさま。「警備体制の―・い」

引用元:デジタル大辞泉

と書かれており、
その他にも 「用心が足らないために、つけこまれやすい。」
といった意味もあります。

つまり、大きくいうと、色々な意味で守りが弱いということです。

でもこの言葉は元々、相撲の世界の言葉のようなので、
本来の意味は〝脇をかためる力が弱いために、相手に有利な組み手やはず押しを許してしまうさま。〟
なんでしょうね。

そして、この「脇をかためる力が弱いために、相手に有利な組み手やはず押しを許してしまうさま」という意味は、何も相撲に限った事ではなく、その他のスポーツ。

例えば、サッカーやラグビーなどの、コンタクトスポーツでも、起こり得る事で、
脇をかためる力が弱くて、フィジカルで相手に負けてしまうのが、似たような状態です。

脇をかためる力が弱い

「脇をかためる力が弱い」と聞いてしまうというと、
脇にものすごい力を入れて固めれば勝てるように聞こえますが、
実際、そのような事をしてしまっては、脇が支点になるため、すぐに当たり負けてしてしまいます。

そのため、本来は、脇をかためる力が弱いというよりも、
「脇にある筋肉使えていない」と表現した方が正しいように思われます。

その使えていない脇の筋肉とは何かというと、
肩甲骨から肋骨にかけて付着する前鋸筋です。

脇をかためる力が弱い=前鋸筋を使えていない

脇の前鋸筋は、体幹のインナーマッスルと繋がりがあります。

前鋸筋は、脇腹の外腹斜筋と内腹斜筋と繋がりがあり、

外腹斜筋は、腰の筋膜を介して、大腰筋と。

内腹斜筋は、腹横筋と繋がりがあります。

この2つの筋肉は、体幹のインナーマッスルで、
インナーマッスルは、身体を安定させ、姿勢を保持する機能があるため、
前鋸筋が機能すれば、フィジカルで相手に負ける可能性が低くなるのですが、

脇が甘い人は、前鋸筋が機能していないため、体幹が不安定になり、
フィジカルで相手に負けやすくなります。

ちなみに下記の動画が、
前鋸筋が使えてない状態と、使えてる状態の身体のブレ方の違い。
1回目に押されてるのが、前鋸筋が使えてなくて、
2回目に押されてるのが、前鋸筋が使えてる状態です。

ご覧いただいた通り、前鋸筋が使えてる方が安定してますよね。

そのため、このような方は、前鋸筋の機能を高めるためのトレーニングを積むことが必要です。

ですが、そのトレーニングをやろうにも、脇が甘い人は、
前鋸筋の機能を邪魔する筋肉が固まっていることが多いため、
まずはその筋肉をゆるめることから始めなければなりません。

脇をかためる力が弱い人が、逆にかためる力が強い場所

そのゆるめた方がいい筋肉とは、肩の三角筋僧帽筋です。

前鋸筋は、肩を下げる筋肉なのですが、この2つは真逆。
肩をすくめる筋肉のため、ここが固まってしまうと、
前鋸筋を、かなり使いづらくなってしまうのです。

そのため、脇が甘い人が、前鋸筋の機能を高めて、その脇の甘さを克服するには、
三角筋や僧帽筋をゆるめて、その後に前鋸筋の機能を高めるトレーニングをやるのが、効果的です。

脇の甘さを克服する

脇の甘さを克服するために、まずは三角筋と僧帽筋をゆるめていきます。

肩髃(けんぐう)をほぐす

肩髃は、肩にあるツボで、ここをほぐすことで、三角筋をゆるめることができます。

  1. 腕を横にあげる。
  2. すると、肩にくぼみができるので、そこを押してほぐす。

肩中兪(けんちゅうゆ)をほぐす

肩中兪は、首の根本にあるツボで、ここをほぐすと僧帽筋がゆるみます。

  1. 頭を下にさげる。
  2. すると、首の根本にある背骨が出っ張るので、その横をほぐす。

肩髃と肩中兪のほぐし方の詳細は、【LINE@限定動画】でご確認ください↓

身体の動きを悪くするツボ

そして次に、前鋸筋の機能を高めていきます。

脇のクロスポイント

脇のクロスポイントを刺激して、前鋸筋の機能を高めていきます。

  1. 脇の下を触る。
  2. 腕を前後に各5回ずつ回す。

詳細な刺激方法は、【LINE@限定動画】でご確認ください↓

クロスポイントの詳細な刺激方法

前鋸筋を動かす①

前鋸筋を動かして、さらに機能を高めていきます。

  1. 反対の手で脇を触り、肩を下げ、脇を締める。
  2. 脇を締めたまま腕を前に突き出す。
  3. これを前鋸筋を使っている感覚(脇や脇の下の疲労感)がわかるまでおこなう。

前鋸筋を動かす②

  1. 座った状態で両わきとも感覚がわかったら、腕を地面につけ、
    先ほどと同じように反対の手で脇を触り、肩を下げ、脇を締める。
  2. 脇を締めたまま腕を前に突き出し、地面を押す。
  3. これも前鋸筋を使っている感覚(脇や脇の下の疲労感)がわかるまでおこなう。

最後に

このように、ほぐしとトレーニングを組み合わせていくと、
脇の甘さを克服できるようになるので、フィジカルの弱さでお悩みの方は、
ぜひ試してみてください!

甘さの全くない脇を目指していきましょう(^O^)

 

P.S.先ほどの動画にあった、肩甲骨が浮き出た状態は、
脇の甘さを、更に克服した状態です。
あそこまで持っていけると、フィジカルの強さが、
今とはまるで別物になります。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas