動ける身体を作るための体幹トレーニング

体幹

今回の記事は「体幹を安定させる第一歩は力を抜くことから」を読んだ前提で書いてます。そのため、読まないとわからない言葉がでてくるので、読んでいない方・忘れてしまった方はまずこの記事を読んでください。

体幹を安定させる第一歩は力を抜くことから【インナーマッスルの本当の鍛え方】

負荷の分散

皆さん、体幹トレーニングをどのような意識でおこなってますか?動ける身体を作る場合は、体幹トレーニングもその他のトレーニングも剛構造型の身体にならないためには、筋肉を固めてはいけません。

「筋トレは力を入れる種目だから、固めないのは無理だろ!」と思われる方もいると思います。確かにその通りなんですが、私がお伝えしたいのは、負荷を一つの筋肉に集中させず、複数の筋肉に分散して、結果一つの筋肉にかかる負荷が軽減されている状態をつくりたいということなんです。

例えば、画像の腹筋トレーニング。両手両足を伸ばして身体を起こしていきます。

このトレーニングで、負荷を一つに集中させてしまう身体使いの人が、一番使うのがみぞおち付近の腹直筋。負荷の数字が10だとすると、腹直筋にはそのまま10の負荷がかかることになります。これだと腹直筋はガチガチに固まります。

これがもし複数の筋肉に分散できる身体使いであれば、負荷が腹直筋2、A筋2、B筋2、C筋2、D筋2、と10の負荷を5ヶ所の筋肉に分散できるので、結果として腹直筋にかかる負荷は2に下がります。これはつまり10の負荷を受けた腹直筋よりは固まっていない。つまりゆるんだ状態ということになります。

この感覚は実際に体感した方がわかりやすいので試してみましょう。まずは先程の画像のように身体を起こします。起き上がれない方は足を誰かに押さえてもらうか、どこかに引っ掛けてください。

この時、みぞおちの力の入り具合や起き上がりやすさを確認してください。

次にわきのクロスポインからバストの下を斜めにさすっていきます。(わきの下さすり)

両方ともさすり終わったら、また腹筋をおこなってください。

いかがでしょうか?先程よりみぞおち付近を使っている感じが減り、起き上がりやすくなったと思います。

Beforeの腹筋は一つの筋肉、Afterの腹筋は複数の筋肉で腹筋をおこなったからです。

Afterの腹筋はわきをさすったため、腹直筋プラスわきの筋肉である前鋸筋や、それに連鎖する外腹斜筋と内腹斜筋も機能し、負荷が分散されました。このような使い方になると、筋トレをおこなっても剛構造型の身体にはなりづらくなります。

動ける身体を作るための体幹トレーニングの手順

クロスポイント

「体幹を安定させる第一歩は力を抜くことから」にも書いた通り、重要なのはわき・みぞおち/背中・股関節/お尻のクロスポインです。このワークをおこない、わきはプラスで先程ご紹介した「わきの下さすり」をおこなっていきましょう。

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

参考書籍:人体のスイッチ

クロスポイントを意識した体幹トレーニング

上記で刺激したクロスポイントを全て意識した体幹トレーニングをおこなっていきます。

  1. 仰向けで寝転がり、膝を立て膝を合わせます。その状態で両手を合わせて指先を斜めに向けます。(画像上)
  2. わきから腕を伸ばす意識で身体を起こし、みぞおちを丸めます。(画像左下)
  3. 画像左に慣れてきたら斜めに身体を起こすパターンもおこなっていきましょう。注意点は同じです。(画像右下)

※参考書籍:鈴木尚広式 体軸トレーニング

最後に

最後にこんなこと書くのはどうかなーとも思ったんですが、正直に話すと、この手順でおこなっても、みぞおちに力が入り思うように分散ができない人が多くいると思います。

これは今までの癖が根強く残っているのが原因です。何十年と積み重ねて作り上げたこの癖を取り除くには、かなり根気よくワークをおこなわなければなりません。なので、その事を頭の片隅に入れてコツコツとワークに取り組んでください。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas