柴です。
特にランナーに多いと言われている、スネの内側の痛みのシンスプリント。
ここ数日、やたらシンスプリントに関する質問がくるので、かなり多くの方が悩まれてるのかと思います。
あ、これがその一部です↓
まずは「クロスポイント」にある、足裏やアキレス腱のクロスポイントからやってみてください! #peing #質問箱 https://t.co/ra7mGSumC5
— 柴 雅仁@治療家パーソナルトレーナー (@PT_shiba) December 26, 2018
綺麗な走り方になれば、リスクは下がるので、「ランニングのパフォーマンスを最大限引き上げるためのウォーミングアップ方法」を試してみてください。 #peing #質問箱 https://t.co/6GteVij5q1
— 柴 雅仁@治療家パーソナルトレーナー (@PT_shiba) December 23, 2018
なのに私は、肝心のシンスプリントに特化した記事を書いていなかったという、、、(T . T)
ということで本日書きました!
ご質問いただいた方。また質問してないけど、シンスプリントで悩んでる方。
はたまた、シンスプリントの方の治療やリハビリを担当している、セラピストやトレーナーの方。
これが私なりの考えで、リハビリ方法になるので、ぜひ参考にしてみてくださーい!
目次
シンスプリントとは?
ランニングやジャンプ動作のあるスポーツ。
例えば、マラソンや陸上、サッカー、バスケ、バレー等のスポーツ時に、すねの内側やふくらはぎ内側に痛みが起きることがあります。
こうした、スネの内側に痛みを訴えるスポーツ障害の事を、シンスプリントと言います。
スネの内側といっても、痛みが起きるのは、スネ(脛骨)の内側下方1/3で、骨折した時のような鋭い痛みではなく、鈍い痛みが特徴です。
シンスプリントの原因
原因は筋肉にあります。
スネの内側には腓腹筋・ヒラメ筋・長指屈筋・後脛骨筋などがあり、
シンスプリントは別名、脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)とも言われてるので、
その名の通り、スネの内側にあるこれらの筋肉が、過度に使われて、スネの骨膜(骨をおおっている膜)を引っ張りることで、骨膜が耐えきれずに炎症が起きて痛みが出るです。
ランニングやジャンプ動作は、これらの筋肉を確かに使うため、激しく練習をし、疲労が蓄積されてくるとシンスプリントになりやすくなります。
ですが、それでも、なりやすい人となりにくい人に分かれるのです。
そこには、身体の使い方の差があります。
シンスプリントになりやすい人の特徴
身体の使い方の違いが、その差の全てではありませんが、個人的には割合の多くをしめてると思っています。
では、シンスプリントになりやすい人は、どんな身体の使い方をしているのか。
それは、一言で言うと、ランニングやジャンプの時に、つま先(特に親指)で地面を蹴っています。
つま先で地面を蹴る時、足首は底屈という動きをし、この時に、特に使われるのが腓腹筋・ヒラメ筋・長指屈筋の3つの筋肉です。
そして、地面を蹴るように足首の底屈動作があまりにもあると、これらの筋肉は緊張して固まるため、シンスプリントになってしまいます。
ですが、足首の底屈動作をしなかったら、ランニングやジャンプ動作はできません。
シンスプリントになりづらい人も、ランニングやジャンプ動作で足首を底屈しています。
でもなりづらい人は、地面を蹴るように底屈をしていないのです。
言葉で表現すると攘う(はらう)ような感じで、底屈をしています。
シンスプリントになりにくい人
もう少しわかりやすく言うと、蹴るというのは、3つの筋肉に力を入れている状態で、
攘うというのは、足首は底屈しているが、3つの筋肉に力みがない状態を言います。
シンスプリントになりにくい人は、ランニングやジャンプの時に股関節をメインに使い、その動作の時に生まれた力が、そのまま足先に流れて、結果として足首が底屈しています。
そのため、力みがないのです。
ただこの説明だと、まだまだ抽象的すぎるので、もう一段階具体的にしますね。
「股関節を使い、結果として足首が底屈している」というのは、
「股関節のインナーマッスルがメインに使われ、そのインナーマッスルと繋がりのある筋肉が、足首まで連動して使われている」ということです。
これはつまりどういったことなのかを説明する前に、以下にインナーマッスルの特徴を書いたので、まずはそちらをご確認ください。
これを踏まえた上で、説明していきます。
〈インナーマッスルの特徴〉
- 身体の中にある筋肉
- 関節を安定させる
- 関節をスムーズに動かす
- 素早い動きが可能
- 持久力がある
では、説明していきます。
股関節には大腰筋と呼ばれるインナーマッスルがあります。大腰筋は股関節を動かす時に、メインに働く筋肉です。
そして大腰筋は、以下の画像の筋肉、ハムストリングス・内転筋群・膝窩筋・後脛骨筋・長腓骨筋と繋がっています。
これらの筋肉は、全てインナーマッスル。もしくは、インナーマッスルと関係の深い、表面上にあるアウターマッスルです。
インナーマッスルには関節を安定させ、スムーズな動きを作るという特徴があるため、大腰筋をメインに、繋がりのあるこれらの筋肉が連動して使われると、股関節・膝・足首と安定し、スムーズな動きができるようになるのです。
そのため、腓腹筋・ヒラメ筋・長指屈筋は固まりづらくなるため、シンスプリントになりづらくなります。
ちなみに最初の方に、シンスプリントになる原因の筋肉に、インナーマッスルの後脛骨筋もあげましたが、
この筋肉は、シンスプリントになる人は、使われておらず、機能してないために固まっています。
腓腹筋・ヒラメ筋・長指屈筋は使いすぎで固まって、後脛骨筋は使われなくて固まっており、どちらも固まっているため、骨膜は引っ張ってしまうんですが、固まってる原因が違うため、後脛骨筋はきちんと使えるようにした方が良いのです。
シンスプリントを解消するためのワーク
大腰筋・ハムストリングス・内転筋群・膝窩筋・後脛骨筋・長腓骨筋の機能を高めていきつつ、
その中でも、シンスプリントと特に関係の深い後脛骨筋の機能を高め、
更に、シンスプリントになりにくい身体にするために、股関節から動かすという感覚を覚えていきます。
①クロスポイント
クロスポイントはインナーマッスルの機能を高めるツボみたいなもので、下肢と体幹にある6つのクロスポイントワークをおこなって、対象筋肉の全ての機能を高めていきます↓
詳細な刺激方法は【LINE@登録者限定動画】でご確認ください↓②タオルギャザー
後脛骨筋の機能を更に高めていきます。
足裏のクロスポイント(指を除いた足裏の真ん中)から指を曲げるような感じで、タオルを摘んでいきます。
もしできそうだったら、フェイスタオル1枚分手繰り寄せていきましょう。
③股関節/お尻のクロスポイント(片足ver)
③と④は、体幹のクロスポイントの中にある、股関節/お尻のクロスポイントの変形バージョンです。
これをおこなうことで、走る時に股関節を使う感覚を養っていきます。
- 気をつけの姿勢から片足を一歩後ろに引く。
- 前足の股関節とお尻のクロスポイントを触る。
- 股関節から身体を前に倒して、裏ももが伸びているのを感じる。
- 上を向いたお尻のクロスポイントを下に向けるように身体を起こす。
- これを10〜20回繰り返し、終わったら反対側もおこなう。
④股関節/お尻のクロスポイント(片足verから足あげ)
股関節/お尻のクロスポイント(片足ver)から、身体を起こす時に、後ろ足を前に持ってきます。
- 股関節/お尻のクロスポイント(片足ver)の1〜3までの手順は同じ。
- そこから、上を向いたお尻のクロスポイントを下に向けるように身体を起こすと同時に、後ろ足を前に持ってきて、足をあげる。この時、お尻のクロスポイントを触っていた手を一旦離し、腕振りの要領で、手を前に持ってくる。
- 軸足の股関節のクロスポイントで身体を支えるイメージで片足立ちをする。
- あげた足を後ろに戻し、前に持ってきてた手をお尻のクロスポイントの位置に戻す。
- これを10〜20回繰り返し、終わったら反対側もおこなう。
⑤股関節のクロスポイントを触りながらジャンプ
股関節のクロスポイントを触りながら、ジャンプをして、股関節でジャンプする感覚を覚えていきます。
- 股関節のクロスポイントを触る。
- そこを曲げるようにしゃがむ。この時裏ももが伸びる。
- 股関節を伸ばすような感じでジャンプをする。
- ハードなトレーニングのため、まずはこれを連続で5〜10回おこなう。
まとめ
一応伝えておきますが、シンスプリントはスポーツ障害なので、必ず病院や整骨院で治療を受けつつ、これらのワークをおこなってくださいね。
お悩みの方は、治療と並行しながら実践してください!
【本日の記事のまとめ】
- シンスプリントとは、ランニングやジャンプなどのスポーツ動作で起きる障害で、スネの内側下方1/3に鈍い痛みが出る。
- 原因は筋肉で、その中でも、腓腹筋・ヒラメ筋・長指屈筋の使いすぎによる緊張と、後脛骨筋が使えず固まることで起きる。
- シンスプリントになりやすい人は、ランニングやジャンプの時に、つま先(特に親指)で地面を蹴っている。
- シンスプリントになりにくい人は、地面を蹴らず、股関節からの連動で、地面を攘(はら)っている。
- シンスプリントを解消するには、大腰筋・ハムストリングス・内転筋群・膝窩筋・後脛骨筋・長腓骨筋の機能を高めて、股関節から動かす感覚を覚えること。