2種類の腹圧を使い分けて運動パフォーマンスを上げる

体幹

昨日ドローインの記事を書いたので、その流れで腹圧の話、、、

「腹圧をかける」というと、大概お腹を凹ます方向になります。
だからドローインしながらキープさせるトレーニングをしたり、指導する人が多いのだと思うのですが。

でもこれは腹圧という視点で話しても良く無いですね。

なぜなら腹圧は2種類あるので、この2種類を動作に合わせて使い分けできなければならないからです。

2種類の腹圧

腹圧のかけ方には凹ます・膨らますの2種類があります。前者は陰圧、後者は陽圧の状態です。

陰圧とは物体の内部の圧力が外部の圧力よりも低い状態のことを言います。そして陽圧は物体の内部の圧力が外部の圧力よりも高い状態のことを言います。

どちらもお腹に圧をかけている状態でインナーマッスルを機能させています。
この2種類の腹圧をしっかり使い分けることができると、状況に応じてすぐに力を入れたり抜いたりすることができるため、様々な動きに対応することができるのです。

例えば、歩いてる時や走ってる時は陰圧ですが、ブレーキをかける時は陽圧になります。
この切り替えが上手くできれば「スタート→ストップ→スタート」とその動きに瞬時に対応できるのですが、
これがもしどちらか一方しか使えないと、状況が変わった時に体幹のインナーマッスルが働かず、身体がブレたり、腰に負担をかけたするのです。

長友選手のこの動画はすごくわかりやすいですよね。

走りではなくギャロップというエクササイズですが、スタートした時はお腹が凹み陰圧になり、止まる時は膨らんで陽圧になっています。

この使い分けが重要なんですねー。

https://twitter.com/YutoNagatomo5/status/1086248890234478593

2種類の腹圧を使い分けるには?

これは頭で考えてできるもんでは無いですね。

長友選手もわざわざ「スタートの時に凹ませて、止まる時に膨らませて、、、」なんて考えてギャロップをやっていないはずですし。

ではどうやったらできるようになるのか。

それは昨日の記事に書いた脇・みぞおち・股関節の意識を高めて、そこを使いながら身体を動かせるようになる事ですね。それができればインナーマッスルを使い方を瞬時に切り替えて、2種類の腹圧を使い分けることができます。

ドローインをしない方がいいと思う2つの理由

あとは腹式呼吸で、陰圧にする腹式呼吸と陽圧にする腹式呼吸の2種類をやる事ですね。

陰圧の腹式呼吸

  1. 仰向けに寝転がり、膝を立てる。
  2. 息を吸い肋骨を前後左右に広げる。
  3. 肋骨を広げ、下腹部をへこましたまま息を吐く。
  4. そこからさらに息を吸い肋骨を広げる。
  5. これを3連続おこない、最後に息を吐いてお腹の力を抜く。
  6. この一連の流れを3〜5回おこなう。

陽圧にする呼吸法

  1. 仰向けに寝転がり、膝を立てる。
  2. 息を吸って下腹部と反対側の腰を膨らます。
  3. 下腹部を膨らませたまま息を吐く。
  4. そこからさらに息を吸い下腹部を膨らます。
  5. これを3連続おこない、最後に息を吐いてお腹の力を抜く。
  6. この一連の流れを3〜5回おこなう。

まとめ

昨日の記事のワークと2種類の腹式呼吸。これらを徹底してやる事で体幹の安定性が変わってきます。

なので競技をしている方はもちろんのこと、趣味や健康のために運動をしている人も是非実践してみてください。

【本日の記事のまとめ】

  • 腹圧には凹ます陰圧と膨らます陽圧がある。
  • 2種類の腹圧を使い分けることができると、様々な動きに対応できる。
  • 腹圧の使い分けができるようになるには、脇・みぞおち・股関節の意識を高めることと、陰圧と陽圧の腹式呼吸をすること。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas