まるで意味がない!肩のインナーマッスルをただ鍛えるだけでは、肩は安定しない

首・肩

肩を痛めてる。もしくは、過去に痛めたことがある人は、肩のインナーマッスルトレーニングをしてると思います。

例えば、こんな感じのチューブトレーニングとか。

他にも軽いダンベルを使ったトレーニングとか。

肩のインナーマッスルトレーニングは様々あるので、それをやっていると思うのですが、残念ながらそれをただ普通にやってるだけではほとんど効果がなく、意味がないものになってしまいます。

何故なら、肩は肩のインナーマッスルだけで安定させてるわけではないからです。

肩のインナーマッスルトレーニングは、一時的に良くなるが、持続しない

20代前半の頃、筋トレにハマっていた私は、胸や肩、背中などの上半身トレーニングをガッツリやっていました。

ただその時、何故だか左肩だけ時々痛みが出ていたのです。

そのため筋トレ前に左肩のインナーマッスルトレーニングをチューブでやっていて、やり終わった後は調子が良くなりその直後の筋トレも痛みなく普通にやることができました。

ですが、日にちが経つとまた痛くなる。だからまたチューブで鍛える。

それを永遠と続けていました。

続けてた割には痛みが取れるのはその場だけで、まるで持続しないのは変わらずだったので、

「なんで痛みが取れないんだろう?」

とずっと疑問に思っていたのです。

でもその理由は今ならわかります。

それは肩のインナーマッスルは、肩の土台とも言える肋骨や背骨と繋がっていないからです。

肩のインナーマッスルは土台と繋がりがない

肩関節は肩甲骨にあるくぼみに腕の上腕骨がハマっている構造になっていて、その動きを安定させるために上腕骨と肩甲骨の間に、肩のインナーマッスルであるローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)があります。

これを見る限りローテーターカフが鍛えられれば肩が安定しそうですが、肩甲骨は肋骨・背骨・胸骨で構成される胸郭の上にあり、胸郭の上を滑るように動くため、肩甲骨と胸郭に繋がりがなければ肩甲骨は不安定になり、結果肩関節も不安定になってしまうのです。

そのため、肩を安定させるには肩甲骨と胸郭を繋ぐある2つの筋肉を使えるようになる必要があります。

肩甲骨と胸郭を繋ぐ筋肉

その2つの筋肉とは前鋸筋横隔膜です。

前鋸筋

前鋸筋は肩甲骨から肋骨に付着していて、更に脇腹の外腹斜筋と繋がりがあります。

そして外腹斜筋は腰の筋膜を介して背骨と繋がりがあるため、前鋸筋が働けば胸郭の中の肋骨・背骨と肩甲骨を繋ぐことができるのです。

横隔膜

横隔膜は肋骨・背骨・胸骨全てに付着しており、主に呼吸の時に働きます。

そしてその呼吸の時に補助として機能するのが前鋸筋なので、横隔膜の働きが高まると前鋸筋の働きも更に高まるため、より肩の安定感が増すのです。

このような繋がりがあるため、肩の安定感を高めるには肩のインナーマッスルトレーニングの前に前鋸筋と横隔膜の働きを高めるワークをおこなうのが効果的です。

2つの筋肉の働きを高める

クロスポイント

脇のクロスポイントで前鋸筋。みぞおち/背中のクロスポイントで横隔膜の働きを高めていきます。

クロスポイントとは?
https://selfcare-lab.com/crosspoint-more-detail

脇のクロスポイント

  1. 脇の下を摩擦で熱くなるまでさする。
  2. 熱くなったら脇を触ったまま腕を前後に各5回ずつ回す。

詳細なやり方は以下の動画をご確認ください。

※39秒から脇のクロスポイント

みぞおち/背中のクロスポイント

  1. へそから指4本上のみぞおちと、反対側の背骨を触る。
  2. その背骨を、丸めたり起こしたり・横に倒したり・捻ったりして、各3〜5回ずつ動かしていく。

詳細なやり方はこちらの動画でご確認ください。

※19秒からみぞおち/背中

そして上記2つのクロスポイントワークはメルマガ限定動画で更に詳しく話してます。メルマガ登録者はこちらにある動画でご確認ください。

クロスポイントワーク2019年バージョン

※この動画はメルマガ登録後に送られてくるパスワードを入力すると視聴できます。

脇を締める

刺激した2ヶ所のクロスポイントを使っていきます。

  1. みぞおちを丸めたまま肘を曲げて肩を落とし、脇に力を入れる。
  2. その状態で、肘を支点に前腕を外に広げて脇を締める。
  3. この時肩甲骨がよらないように注意する。
  4. これを10回繰り返す。

これらのワークが終わったら前鋸筋と横隔膜を意識しながら肩のインナーマッスルトレーニングをおこないます。

2つ筋肉を意識しながら肩のインナーマッスルトレーニングをする

今回は冒頭にもあったチューブでのトレーニングで解説していきます。

まず立った時に胸を張らず、みぞおちを丸めて力を抜きます。

そしてその状態で肩を下げて脇を締め、チューブトレーニングをおこないます。

他にも肩のインナーマッスルトレーニングはいくつもありますが基本は同じ。

みぞおちの力を抜き、脇を意識しながらおこなっていきます。

試しにこの2つの筋肉を意識しないで肩のインナーマッスルトレーニングをするのと、意識しながら肩のインナーマッスルトレーニングをするのでやりやすさを比べてみてください。

意識しながらの方が明らかにやりやすく、力が入りやすいのが分かると思います。

それはなぜかと言うと、肩と胸郭がしっかりと繋がり安定した状態でトレーニングができているからなんです。

最後に

このような感じで肩のインナーマッスルトレーニングをやり続けていくと、徐々にその効果を体感できるようになると思います。

「肩のインナーマッスルトレーニングをやってるけど、その効果をイマイチ感じることができない、、、」

とお悩みの方は、前鋸筋と横隔膜を意識しながらおこなってみてくださいね!

「整体+運動」のSPTパーソナルトレーニング

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas