約10年ほど前、フットサルの試合時に左裏ももの肉離れをしました。
治療しながら安静にしてたのですぐに治ったんですが、それ以来左裏ももに力が入りづらくなってしまい、3年前までスクワットなどの下肢トレーニングをやると、左脚だけ膝がブレていました。
だからかれこれ7年は肉離れを引きずってたわけです。今考えてもこれは長すぎですよね。あの時は今よりも知識が無かった(今もまだまだですが)ため、どうしたらいいのかわからなかったんです。
でもあるセミナーに参加した時に解決方法を教えていただき、それがきっかけで今は左脚にもきちんと力が入るようになりました。
そこで本日は肉離れ後、力が入らなくなった原因と実際におこなった対処方法をご紹介します。
目次
左脚に力が入るようになった理由
裏ももの筋肉であるハムストリングスに力が入らなくなったのを、単純に鍛えて筋力がアップしたから力が入るようになった!
というわけではありません。
最終的にハムストリングスを鍛えたのは事実ですが、でもそれは筋力アップが目的ではなく、ハムストリングスを目一杯使うことにより神経伝達が上手くいくようにするためです。
筋肉の収縮様式
筋肉の収縮には2つの様式があります。静的収縮と動的収縮です。
肉離れの後遺症に効果を発揮したのは動的収縮である求心性収縮(コンセントリック)と遠心性収縮(エキセントリック)を正しくできるようにトレーニングを積んだから。
求心性収縮とは筋肉を縮めながら力を発揮する収縮様式の事。遠心性収縮とは筋肉を伸ばしながら力を発揮する収縮様式の事です。
例えば10㎏のダンベルを持ってアームカール(力こぶのトレーニング)をするとします。
この時、メインに使われる筋肉は力こぶの筋肉である上腕二頭筋。ここが発達するとたくましい腕に見えるので、男性は特に好んでトレーニングをしますよね。ダンベルアームカールでは上腕二頭筋が求心性収縮をします。
10㎏のダンベルを持ち上げるとなると、上腕二頭筋には相当な負担がかかります。ですがそれなりにトレーニングをしていれば、10㎏のダンベルを肘を痛めず滑らかにあげることができます。
それは上腕二頭筋の裏側にある腕の裏の筋肉、上腕三頭筋が遠心性収縮をする事により、肘の動きを制御しているからです。
肉離れの後遺症の原因
求心性収縮と遠心性収縮がバランス良くおこなわれる事により関節は痛めることなく滑らかに動くんですが、左ハムストリングスは肉離れを境にこの両方の収縮様式が正しくできなくなりました。
スクワットの立ち上がりの時で言えば、ハムストリングスが求心性収縮、股関節の筋肉である大腰筋(だいようきん)が遠心性収縮に働きますが、ハムストリングスの求心性収縮が上手くいかず、立ち上がる時に左足にブレがありました。
そして前屈で言えば、大腰筋が求心性収縮、ハムストリングスが遠心性収縮に働きますが、ハムストリングスの遠心性収縮が上手くいかないため、股関節の動きを制御しきれず、ハムストリングスが伸びすぎてしまい、痛みが出ていました。
肉離れの後遺症から回復した5つのトレーニング
全て大腰筋とハムストリングスを機能させるためのトレーニングです。これらのトレーニングをおこなった事により回復し、そこからさらにスクワットやランニングなどで下半身を全身と協調させながら使った事により、左ハムストリングスはより違和感がなく動かせるようになりました。
体幹のクロスポイント
クロスポイントとはインナーマッスルを機能させるツボみたいなもの。
体幹にあるみぞおち/背中、股関節/お尻のクロスポイントを刺激する事で大腰筋とハムストリングスの意識を高めていきます。
詳細な刺激方法はLINE@登録者限定動画でご確認ください。割膝
クロスポイントワークで刺激した大腰筋、ハムストリングスを繋げて機能させます。
- 足を前後に開き、骨盤は前、後ろのつま先は斜め前に向ける。
- 前足の膝を軽く曲げ、みぞおち(へそから指4本上)の力を抜き、丸めていく。
その状態で内転筋群とハムストリングスを叩く。
四股立ち
割膝は縦の動き。四股立ちは横の動きで大腰筋、ハムストリングスの機能を高めていきます。
- 脚を肩幅の2倍に広げ、つま先をハノ字にする。この時みぞおちは丸め、お尻の穴を真下に向けておく。
- その体勢のまま軽く股関節を曲げお尻を下に落とす。
- その状態でハムストリングスを叩く。
割膝と四股立ちの詳細なやり方はLINE@登録者限定動画でご確認ください。
シングルスクワット
大腰筋とハムストリングスを動きの中で機能させます。
- みぞおちの力を抜きながら、前足の股関節と坐骨を触る。
- 膝の力を抜きながら股関節を曲げてしゃがむ。この時ハムストリングスがしっかり伸びているか確認する。
- 膝が前に突っ込んだり、内に入ったりしないように股関節を伸ばし、坐骨を締めながら立ち上がる。
- これを10〜20回おこなう。
まとめ
- 求心性収縮と遠心性収縮がうまくいく事で関節はスムーズに動き、筋肉に力が入る。
- 肉離れをすると、二つの収縮様式がうまく機能しなくなる。
最後に
なんでこの事にもっと気づかなかったんだろう…と今になって思いますが、まぁ気づいて治せたから良しとします。
同じハムストリングスの肉離れの後遺症でお悩みの方は今回ご紹介したワークを試してみてくださいねー!