股関節の柔軟性は競技スポーツではもちろんのこと、日常生活でもとても重要になってきます。 股関節が固いだけで起こり得ることをざっとあげてみると
- 歩行時、足が上がりづらい
- 転びやすくなる
- 歩くのが疲れる
- 長時間立っているのが辛い
- しゃがめない
- 肩こり
- 腰痛
- 膝痛
- 足首が固くなる
それくらい股関節の柔軟性は大切なことなんですが、それをわかっててストレッチにはげんではいるが、なかなか柔らかくならない方がいます。 その理由はストレッチのやり方。質の問題です。
目次
なかなか柔らかくならない人
ストレッチはただ伸ばせば良いと思っている方もいらっしゃると思いますが、ここが大きな間違え。
闇雲に伸ばしても、無駄に力が入ってしまい、関節が思うように動きません。 その動きを邪魔する筋肉とは腹直筋・脊柱起立筋・中殿筋・大腿直筋です。
腹直筋
この筋肉は肋骨から恥骨に付着し、特に男性が好んで鍛える、いわゆる腹筋です。 腹直筋が固まると背骨と骨盤を丸めるため、ストレッチ時に股関節が思うように動かなくなります。
脊柱起立筋
腰から首の付け根までのびる、背部の筋肉である脊柱起立筋。 ここが固まること背骨を曲げづらくなるため、身体を前に倒せなくなります。
中殿筋
骨盤の外側から大腿骨の外側に付着する、お尻の外側にある筋肉です。 ここが固まると開脚時に詰まりをおこし、脚が開かなくなります。
大腿直筋
股関節の上からお皿に付着しているももの表の筋肉。
ここが固まると前屈する時に詰まりをおこし、身体が前に倒れなくなります。
詳細は下記の記事をご確認ください。
身体が柔らかくなる人
上記4つの筋肉は全て身体の表面にアウターマッスルです。 アウターマッスルは力は強いものの、力んで固まりやすく、固まると関節の動きに制限をかけてしまいます。
これを解決するのに必要なのが身体の奥深くにあるインナーマッスルで、その中でもストレッチの時に必要になるのが大腰筋です。
インナーマッスルは関節を安定させ、滑らかな動きを作り出すという特徴があります。
大腰筋は内ももの内転筋群や裏もものハムストリングスと繋がりがあり、大腰筋が機能すれば体幹から下肢のインナーマッスルが優位になるため、
体幹部にある腹直筋・脊柱起立筋、下肢にある中殿筋・大腿直筋の機能を抑えられるようになり、効率よくストレッチができるようになります。
ストレッチ前におこなう3つのワーク
体幹のクロスポイント
「クロスポイント」とはインナーマッスルの機能を高めるツボみたいなもの。 横隔膜・大腰筋・内転筋群・ハムストリングスの機能を高めるために、2つのクロスポイントワークをおこないます。
- みぞおち/背中のクロスポイント・・・横隔膜、大腰筋を活性化させる。
- 股関節/お尻のクロスポイント・・・大腰筋、内転筋群、ハムストリングスを活性化させる。
四股立ち
この種目は大腰筋と関係の深い内転筋群やハムストリングスの機能を高めてくれて、特に開脚ストレッチ時の内ももや裏ももの痛みに効果があります。
- 脚を肩幅の2倍に広げ、つま先をハノ字にする。この時みぞおちは丸め、お尻の穴を真下に向けておく。
- その体勢のまま軽く股関節を曲げお尻を下に落とす。
- その状態で内転筋群やハムストリングスを叩く。
詳細なやり方はLINE@登録者限定動画でご確認ください。
股関節ストレッチのコツ
開脚や前屈など股関節のストレッチはいくつかありますが、全ての種目で大切になるのは体幹のクロスポイントを意識することです。
前屈や開脚はみぞおちの力を抜きながら股関節を曲げるとやりやすくなります。
まとめ
- ストレッチの邪魔する筋肉は腹直筋・脊柱起立筋・中殿筋・大腿直筋。
- 身体を柔らかくするにはインナーマッスルを機能させる事が必要。
- インナーマッスルの中でも特に重要なのが大腰筋。
最後に
筋トレもストレッチも、ケガなくきちんと効果を出せる人はインナーマッスル優位で身体を動かします。
そのため、どの運動をするにしても、はじめる前にクロスポイントワークをおこなうとその運動がやりやすくなるのでオススメです。
ケガなく効果を出せるか出せないかは、取り組む量と、こういった運動前の一手間で質を高めることが重要になるので、ぜひ取り組んでみてください。
ただ上手くいかない場合もあるので、その時は股関節を柔らかく機能させるための方法を読むことをオススメします。この記事にはブログには書いてない股関節を柔らかくするワークや解説動画を載せてあります。
なかなか股関節の柔軟性が高まらない方はぜひ読んでみて下さい。