骨盤の歪みと腰痛の関係【仙腸関節が腰に与える影響】

骨盤矯正

腰痛の原因の1つに骨盤の歪みがあります。

その中でも特に仙腸関節のゆがみは腰に大きな影響を与えるので、普段からしっかり整えておくことが必要です。

仙腸関節とは?

仙腸関節とは腸骨と仙骨を結ぶ関節です。

関節の分類としては半関節と呼ばれる骨と骨との間の結合が繊維軟骨でできている関節で、複数の靭帯で固定もされてるため、動き自体はあまり大きくありません。

仙腸関節の役割

仙腸関節の役割は

  1. 体幹部からの衝撃を両腸骨に分散させ、下肢に伝達する。
  2. 下肢からの衝撃を体幹に伝達する。

の2つがあります。

この役割を果たすには前提条件があり、それは仙腸関節が程よく閉まっていることです。

程よく閉まる事で、クッション性が増し、衝撃の伝達をスムーズにすることができます。

仙腸関節と腰痛の関係

仙腸関節が閉まりすぎて動きが制限されたり、逆にゆるみすぎて動きが大きくなりすぎると、仙腸関節のクッション性が低下してしまい、衝撃をうまく伝達できなくなります。

すると、その衝撃を仙骨の上にある腰椎で受け止めることになり、腰椎に負担がかかり、場合によっては椎間板ヘルニアやすべり症などを引き起こします。

これを予防改善するには、わき腹にある内腹斜筋の機能を高めるのが効果的です。内腹斜筋が機能すると仙腸関節が程よく閉まり、安定性が増します。

仙腸関節の安定性を高めるには内腹斜筋を機能させること

内腹斜筋は腸骨に付着していて、腸骨を仙骨に押し付ける機能があると言われているため、内腹斜筋が機能すると仙腸関節が安定します。

さらに、内腹斜筋は恥骨で腹横筋と繋がっているため、内腹斜筋が機能すると腹横筋を介して他の体幹のインナーマッスルも機能します。

腰痛には内腹斜筋を機能させる【腰痛の予防・改善に必要なのはインナーマッスルだけではない】

体幹のインナーマッスルが機能すると、相対的にアウターマッスルがゆるむため、仙腸関節の動きを制限するアウターをゆるめるとこができます。

この内腹斜筋を機能させる方法はいくつかあるんですが、その中でも股関節とわきを使えるようになると、内腹斜筋をうまく機能させることができます。

内腹斜筋を機能させるには股関節とわきを使う

股関節の動きを作る大腰筋は、体幹のインナーマッスルの一部で、太ももの付け根から背骨に付着しています。

背骨には胸腰筋膜という膜があり、胸腰筋膜は内腹斜筋と繋がっているため、大腰筋が機能すると、

大腰筋

背骨

胸腰筋膜

内腹斜筋

と繋がります。

そして、わきにある前鋸筋は外腹斜筋と繋がりがあり、外腹斜筋は同側と対側の内腹斜筋と繋がりがあります。

そのため前鋸筋が機能すると外腹斜筋を介して内腹斜筋が機能します。

このように内腹斜筋を機能させることができると、仙腸関節が安定するのですが、ここからさらに太ももの内側にある内転筋群のストレッチをおこなうと、さらに仙腸関節を安定させることができます。

仙腸関節を安定させるには内転筋群のストレッチも効果的

内転筋群は先程ご紹介した大腰筋と繋がりがあります。

そのため、内転筋群が固まると大腰筋も固まってしまうのですが、大腰筋が固まると骨盤が前に傾き(前傾)、腸骨が恥骨に近づきます。

すると、反対側にある仙腸関節の間が開くため、仙腸関節はゆるみ、安定性が失われてしまいます。

そのため、仙腸関節の安定性を高めるには内転筋群のストレッチも重要です。

仙腸関節の安定性を高めるためのワーク

体幹とわきのクロスポイント

体幹にあるみぞおち/背中、股関節/お尻のクロスポイントで大腰筋。

わきのクロスポイントで前鋸筋を刺激して、繋がりのある内腹斜筋の機能を高めていきます。

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

詳細な刺激方法はLINE@登録者限定動画をご確認ください。

クロスポイントの詳細な刺激方法

フロッグストレッチ

フロッグストレッチで内転筋群を伸ばして、仙腸関節の安定性を高めていきます。

  1. 四つん這いになり膝を外に開く。
  2. 肘をつき、下腹部を地面に近づける。この時みぞおちの力を抜き、わきのクロスポイントを意識する。
  3. 股関節のクロスポイントを意識しながらお尻を後ろに引く。
  4. これを5〜10往復おこなう。

詳細なやり方はLINE@登録者限定動画をご確認ください。

股関節と下肢の機能を高めるワーク

まとめ

  • 仙腸関節とは腸骨と仙骨を結ぶ関節。
  • 仙腸関節には①体幹部からの衝撃を両腸骨に分散させ、下肢に伝達する。②下肢からの衝撃を体幹に伝達する。という特徴がある。
  • この2つの役割を果たすには仙腸関節が程よく閉まっていることが必要。
  • 仙腸関節が閉まりすぎて動きが制限されたり、逆にゆるみすぎて動きが大きくなりすぎると、仙腸関節のクッション性が低下してしまい、衝撃をうまく伝達できなくなり、腰椎に負担をかける。
  • 内腹斜筋が機能すると仙腸関節が安定し、動きの制限をするアウターマッスルをゆるめることができる。
  • 内腹斜筋を機能させるには股関節とわきを使うこと。
  • 仙腸関節を安定させるには内転筋群のストレッチをすること。

最後に

仙腸関節は動きの少ない関節ですが、かなり重要な関節なので、しっかり安定させる必要があります。

今回は腰痛との関係について書きましたが、体幹や下肢の安定性を高めるのにも必要な関節なので、腰痛でお悩みの方だけではなく、スポーツパフォーマンスアップや姿勢を正したい方も、ぜひご紹介したワークを試してみてください!

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas