なぜ疲れる?ウォーキングやランニングですぐにバテてしまう人の特徴

歩く・走る

あれは1年前の夏の話。

自転車通勤をしている私は、いつもの通り、片道8㎞の道を走っていたのですが、その日は何故かいつもよりペダルが重く感じました。

「なんか変だなー。。。」

と思って、一旦止まって車輪の部分を見たところ、ブレーキシューがタイヤにあたっていたのです。(ブレーキシューとは、ホイールを挟んでブレーキをかけるためのパーツのこと。

「あ、だからか」

と原因は分かったものの、出勤前で修理に行く暇なんてなかったので、とりあえずそのまま自転車をこいでいったのですが、
やはりペダルがメチャクチャ重くて、到着した頃には汗だくで、かなり疲労していました。

そりゃそうですよね。ブレーキかけながら、アクセル踏んでいたんですから。

そしてこの状態は、ウォーキングやランニングなどをしていて、すぐにバテてしまう人と似ています。

実はバテやすい人はいつもこんな状態で動いているのです。

すぐにバテてしまう人の身体の使い方

歩く・走る時はアクセル。減速、もしくは止まる時はブレーキ。

これがうまくできない人がいます。

何故できないのかというと、それはブレーキ筋の大腿四頭筋と、アクセル筋のハムストリングスに同時に力を入れてしまってるからです。

大腿四頭筋は太ももの前側に。そしてハムストリングスは、その裏側にあります。

スムーズにバテる事なくウォーキングやランニングができる人は、ハムストリングスを使ってアクセル全開で動く事ができ、減速や止まるときは、大腿四頭筋に瞬時にスイッチを切り替える事ができます。

ですが、すぐにバテてしまう人はそれができず、大腿四頭筋とハムストリングスに同時に力を入れてしまい、「止まりながら前に進む」という、とてつもなく無駄なエネルギーを消費するような使い方で身体を動かしています。

ブレーキ筋とアクセル筋の詳細については、こちらの記事でご確認ください。

歩く時に踵から足をつかない方がいい理由【踵の意識と膝痛の関係】

そしてこのような使い方で動いてる人は、呼吸も浅くなりやすいです。

呼吸も浅くなりやすい

大腿四頭筋はお腹の腹直筋と繋がりがあり、腹直筋は脇腹の外腹斜筋と繋がりがあります。

この2つの筋肉は、肋骨に付着しているので、固まると肋骨を下にさげつつ閉じてしまうため、呼吸が浅くなります。

そのため、ブレーキをかけながら歩いた走ったりすることで、大腿四頭筋に力が入り、その力が腹直筋や外腹斜筋にも伝わると、呼吸が浅くなってしまうのです。

無駄なエネルギー消費をする上に、呼吸まで浅くなってたら、それはすぐにバテてしまいますよね。

では、これはどのように解決したらいいのか。

それは股関節をしっかりと使えるようになることです。

股関節を使えるとバテなくなる

ウォーキングやランニングで前に進む時は大腿四頭筋の力は抜けて、ハムストリングスがきちんと使えていれば、バテることはありません。

これができるようになるために必要なのが、股関節をきちんと機能させることです。

股関節を曲げる時(屈曲)に体幹のインナーマッスルである大腰筋、伸ばす時(伸展)にハムストリングスが使われます。

そして大腿四頭筋は膝に力を入れると使われるので、膝を使わずに、その分股関節を使うことができると、ブレーキをかけることなくスムーズにウォーキングやランニングができるようになるのです。

では、以下でご紹介するワークで、股関節の機能を高めていきましょう。

股関節の機能を高めるワーク

股関節の機能を高めるために、先程お話した、大腰筋とハムストリングスを使えるようにします。

下記のワークでこの2つの筋肉を使えるようにしましょう。

体幹のクロスポイント

クロスポイントとはインナーマッスルの使えるようにするツボみたいなもの。

体幹にあるクロスポイントを刺激すると、大腰筋とハムストリングスが使えるようになります。

みぞおち/背中のクロスポイント

  1. 床か、もしくは椅子に座る。
  2. みぞおち(へそから指4本上)と反対側の背骨を触り、その背骨を前後・左右・回旋と動かしていく。
  3. 各3〜5回繰り返す。

みぞおちの反対側の背骨には、大腰筋が付着しています。

まずはじめにそこを触りながら動かすことにで、大腰筋の意識を高めていきます。

続いて、股関節/お尻のクロスポイントをおこなっていきます。

股関節/お尻のクロスポイント

  1. 足を腰幅に開き、つま先を前に向ける。
  2. 鼠径部(恥骨の横)を触りながら股関節を曲げてお尻を後ろに引く。この時、裏ももが伸びているのを感じる。
  3. お尻のほっぺと裏ももの境目にある坐骨を触りながら、身体を起こす。
  4. これを10回繰り返す。

鼠径部には大腰筋、坐骨にはハムストリングスがあるため、この一連の流れをおこなうことで、大腰筋とハムストリングスを繋げて使う事ができるようになります。

体幹のクロスポイントの詳細な刺激方法はLINE@登録者限定動画でご確認ください。

クロスポイントの詳細な刺激方法

そして更に、股関節/お尻のクロスポイントからのジャンプにはいります。

股関節/お尻のクロスポイントを使ってジャンプ

  1. 股関節を引いて裏ももを伸ばす。
  2. 股関節を伸ばし、お尻のクロスポイントを締めて前にジャンプする。
  3. 着地と同時に股関節を引いて裏ももを伸ばすそしてまた前にジャンプする。
  4. これを連続でおこなう。

このワークで、大腰筋とハムストリングスを、よりウォーキングやランニング動作で使えるようにしていきます。

そして、実際ウォーキングやランニングをする時に、股関節のクロスポイントを触ると、大腰筋やハムストリングスを使いながら動かす感覚を身に付けることができます。

股関節のクロスポイントを触りながらのウォーキングやランニング

まず始めは、股関節のクロスポイントを触りながらウォーキングをします。

そこから慣れてきたら、徐々に早歩きからランニングに繋げていきましょう。

ただし、ずっと触ったままウォーキングやランニングはできないので、ポイントポイントで触ってください。(例えば、あそこにある電柱までは触って歩くとか)

まとめ

  • ブレーキ筋の大腿四頭筋と、アクセル筋のハムストリングスに同時に力が入ると、無駄なエネルギーを消費する。
  • 大腿四頭筋に力が入ると、腹直筋や外腹斜筋に力が入り、呼吸が浅くなる。
  • 無駄なエネルギーを消費をして、尚且つ呼吸まで浅くなるので、すぐにバテてしまう。
  • これを解決するには、股関節の大腰筋とハムストリングスを使えるようにして、膝の大腿四頭筋を使わないようにする。

最後に

バテやすいのは心肺機能が低いから??

と思われがちですが、実は、このように身体の使い方という違った要素もあるのです。

いくら歩いたり走ったりしても体力がつかない人は、もしかしたら股関節が使えてないのかもしれないですね。

お悩みの方、ぜひ今日からワークを実践してみてください。

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2019月1月31日。ケガなく、より速く、より効率よく走れるようになりたい方のために、走りに関しての記事を一つにまとめました。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas