「走り」はスポーツの基礎動作とも言われるくらい重要な動作の1つ。
陸上、マラソン、サッカー、バスケ、野球、ラグビー、アメフトなど様々な競技で走ることをします。
そんな走る動きのパフォーマンスが上がったら、その競技自体のパフォーマンスが上がることは言うまでもありません。
そこで本日は「走り」でより高いパフォーマンスを発揮できるようにするために、効率よく走るための身体の動きや使うべき筋肉、そして走る前の動き作りとしてのウォーミングアップ方法についてお話します。
これを読んで、ぜひ本日からのトレーニングに取り入れてみてください。
目次
非効率な走り方とは
効率よく走るには少しでも無駄を省きたいですよね。
走るときに無駄になる要素として考えられるのは
- 重心が後ろにある
- ブレーキをかける
- 左右にブレる
の3つです。
重心が後ろにある
これは猫背の方に多いです。猫背になると背中が丸まった状態で固まるため、重心が通常より後ろに下がります。
走りは基本的に身体を前に進めるものなので、重心位置が後ろにあると減速に繋がります。
ブレーキをかける
効率よく走れてない人のほとんどがこれに当てはまります。
筋肉は大きく2種類に分けられます。インナーマッスルとアウターマッスルです。特にアウターマッスルは表面にあるということもあり、意識しやすくとても使いやすい筋肉です。
そしてアウターマッスルの中でも使いやすい筋肉と使いにくい筋肉があります。アウターマッスルの中でも特に使いやすい筋肉は、身体の前面にある筋肉です。
この身体の前面にある筋肉というのが走る時にブレーキをかける要素になります。
特にももの表にあるは大腿四頭筋はブレーキをかける大元の筋肉です。
左右にブレる
アウターマッスルの中でも2番目に使いやすいのが、身体の側面にある筋肉です。
その中でもお尻の外側にある中殿筋は特に使いやすく、程よく機能する分には左右のブレを防いでくれますが、過剰に機能してしまうと外に蹴ってしまうため、左右のブレが強くなってしまいます。
効率的な走り方とは
無駄の無い走りとは
- 重心を前に崩せる
- アクセル筋を使う
- 軸を真ん中にとる
の3つができることです。
重心を前に崩せる
スムーズに重心位置を前に移動させられると効率よく走ることができます。
その時に機能させたいのが多裂筋です。
多裂筋は背骨に付着するインナーマッスルで、機能させると背骨が反り、重心位置が前に移動するため身体は前に傾きます。
これが建物であればそのまま前に倒れて倒壊しますが、人間は倒れないように、ここで脚を一歩前に出します。
これを利用できると、推進力が生まれスムーズに前に進むことができます。
アクセル筋を使う
重心を前に崩すと、倒れないよう反射的に足を前に出します。その足が着地した時に機能すると良いのが、ハムストリングスです。
ハムストリングスはアクセル筋と呼ばれる筋肉で、歩く・走るなどの時にアクセルの役割をします。
着地時にハムストリングスが機能すると、スムーズに次の一歩を出すことができるため、効率よく・素早く走ることができます。
軸を真ん中にとる
軸が左右にブレる時は中殿筋が機能しすぎてますが、そのバランスをとるのに必要なのが、中殿筋と真逆の機能がある内転筋群です。
中殿筋が機能すると、地面を外に蹴ってしまいますが、内転筋群は中に蹴ります。
つまり両方のバランスが取れてると、軸を真ん中にとることができます。
そしてさらに、内転筋群は股関節の動きを作る大腰筋や横隔膜などのその他の体幹のインナーマッスルとも繋がりがあるため、内転筋群が機能すると体幹が安定し、股関節をスムーズに動かせるようになるため、足を運びやすくなります。
効率よく走れるようにするためのウォーミングアップ
- 重心を前に崩せる
- アクセル筋を使う
- 軸を真ん中にとる
ができるようになるために必要な筋肉、多裂筋・ハムストリングス・内転筋群・大腰筋・横隔膜の機能を高めるワークをご紹介します。
体幹のクロスポイント
体幹のクロスポイント(みぞおち/背中、股関節/お尻)でまず上記にあげた全ての筋肉の機能を高めていきます。
※この記事の体幹のクロスポイントには多裂筋のことは書いてありませんが、みぞおちのクロスポイントを刺激すると多裂筋も機能します。
詳細はLINE@登録者限定動画をご確認ください。
股関節/お尻のクロスポイントを使ってジャンプ
タイトル通り、股関節/お尻のクロスポイントを使って前に連続ジャンプします。
- 股関節を引いて裏ももを伸ばす。
- 股関節を伸ばし、お尻のクロスポイントを締めて前にジャンプする。
- 着地と同時に股関節を引いて裏ももを伸ばす
- そしてまた前にジャンプする。
- これを連続でおこなう。
幅を取り、なおかつハード目の種目なので、回数はスペースと体力を見ながら決めてください。
四股立ち → 足を閉じる
この種目では主に内転筋群とハムストリングス、大腰筋を意識しておこないます。
- 足を肩幅の2倍に広げ、つま先をハの字にする。
- みぞおちを軽く丸めて、骨盤を地面に対して垂直に立てる。
- その体勢をキープしたまま、股関節を引いてお尻を下に落とした状態で、内ももと裏ももを叩く。この時、膝に力が入らないように注意する。
- つま先を前に向け、同じように叩く。
- これを足を完全に閉じるまでおこなう。
詳細なやり方はLINE@登録者限定動画でご確認ください。
背骨前後左右
背骨を動かし、多裂筋に刺激を入れます。
- 肩の下に手首、股関節の下に膝を置き、四つん這いになる。
- 背骨を丸めたり起こしたりを10回おこなう。
- その後、背骨を左右に傾ける。これも10回おこなう。
ブリッジ
ブリッジで多裂筋の機能を高めます。ただ、通常のブリッジは難易度が高いため、今回は3段階に分けてご紹介してます。できそうなものを選んでおこなってください。
難易度:弱
- 枕やクッション、丸めたバスタオルなどをみぞおちの反対側に引いて、仰向けで寝転がる。
- 両手を胸のまでに伸ばし、息を吸ってバンザイ。吐いて戻す。
- これを10回繰り返す。
難易度:中
- 壁を背にして立つ。
- みぞおちの反対側を反って、両手を壁につける。
- そのまま深呼吸を10回おこなう。
難易度:強
- 膝を立てて足は肩幅、両手は頭の横につけて寝転がる。
- 足と腕を使い、みぞおちの反対側を反ってブリッジをする。
- その状態で深呼吸を10回おこなう。
詳細はLINE@登録者限定動画をご確認ください。
まとめ
- 非効率な走り方は、1.重心が後ろにある。2.ブレーキをかける。3.左右にブレる。
- 効率的な走り方は、1.重心を前に崩せる。2.アクセル筋を使う。3.軸を真ん中にとる。
- 効率的な走り方をするには多裂筋・ハムストリングス・内転筋群・大腰筋・横隔膜の機能を高めるウォーミングアップをする。
走りに特化した記事
2019月1月31日。ケガなく、より速く、より効率よく走れるようになりたい方のために、走りに関しての記事を一つにまとめました。
ここに書いてある内容で走り方が変わった人は多くいて、その中の一人が、以前SNSにあげたサッカー少年。
朝一は屋外でサッカー少年とのセッション。
股関節の痛みが悩みだったが、股関節・背骨・肋骨のワークをメインにおこなったら痛みは無くなり、
走り方もご覧の通り、わかりやすく変化。※1枚目動画、2枚目画像。
下がBefore、上がAfter。やっぱ重要なのは体幹部だよねー! pic.twitter.com/0oce8q4xwN
— 柴 雅仁@関節痛のセルフケア&スポーツマンの動きを変えるパーソナルトレーナー (@PT_shiba) January 12, 2019
こんな感じでフォームが変わるので、ご興味ある方は是非読んでみてください!
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ケガなく走り続けられる身体を作る方法