なぜ腓骨筋腱炎になってしまうのか?

足首・足裏

柴です。

腓骨筋腱炎について聞かれることが多かったので書いてみました。

ただし、他にも腸脛靭帯炎や足底筋膜炎などのスポーツ障害について書いてますが、
これら全て、「このパターンで痛めてることが多いよね」と言うことを書いてるので、誰しもがそれに当てはまって、誰しもがそこに載せてるワークをやれば治るというものではありません。

そして、やり方があってるかどうかの関係もありますし。

なので、その辺りを理解した上で読んでくださいね。

「参考にする。」みたいな感じで。

腓骨筋腱炎とは?

スネの外側には長腓骨筋、短腓骨筋と呼ばれる筋肉があり、これらを総称して腓骨筋と呼んでいます。(細かく言えば第三腓骨筋も含まれる)

この中でも長腓骨筋は特に重要で、スネの内側にある後脛骨筋と足裏で繋がっており、一緒に働くことで、足裏のアーチ形成や足首を安定性を作っています。

腓骨筋腱炎とは、この腓骨筋がある特に外くるぶしの下あたりに痛みが出る障害のことで、
ランニングやジャンプ動作などの運動のやり過ぎや、捻挫癖のある緩い足首のまま運動をして、足首に負担がかかることでなる人が多いと言われています。

ですが、同じような運動量やトレーニング内容、捻挫癖の感じが同じ人の中でも、腓骨筋腱炎になる人となりづらい人に分かれてきます。

何故このような差が出てくるのかというと、そこには身体の使い方が関係しているのです。

腓骨筋腱炎になる人の特徴

特徴として多いのが、お尻の外側にある中殿筋大腿筋膜張筋、太ももの外側にある腸脛靭帯が固まっていることです。

まずこれらは全て腓骨筋と繋がりがあるため、固まるだけでも腓骨筋も一緒に固まってしまい、腓骨筋の働きが落ちてしまいます。

そして更に、これらの固さが強い人は、脚を外に引っ張ってしまうため外重心になりやすく、その状態の人がランニングやジャンプ動作などの動きを過度にやると、腓骨筋にかなりの負担をかけますし、捻挫癖のある人は足首がより不安定になります。

では逆に腓骨筋腱炎になりづらい人はどのような特徴があるのかというと、一言で言えば、脚の内側ラインが使えている人です。

腓骨筋腱炎になりづらい人の特徴

腓骨筋腱炎になりやすい人は、足の外側ラインが固まりやすく、そこにある筋肉が優位に働いてますが、
なりづらい人は、外側ラインと一緒に内側ラインが機能しているため、脚の筋バランスが取れて、重心がきちんと真ん中、もしくはそれに近い位置にある人です。

その内側ラインとは「腓骨筋腱炎とは?」にもあげたスネの内側にある後脛骨筋と、膝裏の膝窩筋、内ももの内転筋群です。

これらの筋肉も全て繋がっています。

そのため、腓骨筋腱炎になりづらい身体に、もしくはなってしまった方はそのリハビリとして、
外側ラインをほぐしつつ、内側ラインの働きを高めるのが効果的です。

腓骨筋腱炎になりづらい身体にする

まずはじめに、固まっている中殿筋、大腿筋膜張筋/腸脛靭帯をほぐして、
その後に足首を安定させるために、長腓骨筋と後脛骨筋。そして膝窩筋と内転筋群の働きを高めるワークをおこなっていきます。

大転子の上ほぐし

中殿筋と大腿筋膜張筋をほぐしていきます。
ただし、ここは手でほぐすのが難しいので、テニスボールなどのボールを使用していきます。

  1. 腰骨とその下にある骨の出っ張り(大転子)の間が中殿筋や大腿筋膜張筋なので、まずは場所を確認する。
  2. 横向きに寝転がり、そこにテニスボール等をあててほぐす。
  3. 痛みが出やすい場所なので、痛すぎない程度に圧は調整する。

膝陽関ほぐし

腸脛靭帯をほぐしていきます。

  1. 膝の外側にあるくぼみ。ここ膝陽関と呼ばれるツボがあるので、そこを指圧してほぐす。
  2. その後、膝陽関からお尻の外側のライン状にある腸脛靭帯をほぐす。

2つのほぐしの詳細は【LINE@登録者限定動画】でご確認ください↓

身体の動きを悪くするツボ

そして次に、脚の内側ラインの働きを高めていきます。

クロスポイント

クロスポイントとは、インナーマッスルを活性化させるツボみたいなもの。

クロスポイントの詳細はこちら↓
https://selfcare-lab.com/crosspoint-more-detail

ここにある足裏・アキレス腱・膝裏3つのクロスポイントを刺激して、長腓骨筋・後脛骨筋・膝窩筋の働きを高めていきます↓

クロスポイント〝セルフケアの基礎〟

このワークも、詳細なやり方は【LINE@登録者限定動画】でご確認ください↓

クロスポイントの詳細な刺激方法

股関節/お尻のクロスポイントで内転筋群をさする

股関節/お尻のクロスポイントワークをやりながら内転筋群をさすっていきます。

  1. 足を腰幅に開き、つま先を前に向ける。
  2. 鼠径部(恥骨の横)を触りながら股関節を曲げてお尻を後ろに引く。この時、裏ももが伸びているのを感じる。
  3. 内ももに手を当て、上下にさすっていく。
  4. 内ももが、摩擦で熱を持ってきたら、さするのをやめて、お尻のほっぺと裏ももの境目にある坐骨を触りながら、身体を起こす。
  5. この流れを5回繰り返す。
  6. 終わったら、再度股関節を曲げる。
  7. この時に、内ももを触ってないのに、内ももを使ってる感覚があるか確認する。

まとめ

当たり前ですが、腓骨筋腱炎はスポーツ障害なので、これらのほぐしとワークだけで治そうとしないでくださいね。
きちんと治療をしながらこれらをおこなう事で、高い効果が期待できるので。

お悩みの方は、今日からやってみてください!

【今日の記事のまとめ】

  • 腓骨筋腱炎とは、腓骨筋のある特に外くるぶしの下あたりに痛みが出るスポーツ障害。
  • 主な原因は、過度な運動と捻挫癖のある不安定な足首と言われている。
  • ただ、同じ運動量や同じような不安定な足首の人でも、なる人となりづらい人がいて、その差は脚の内側ラインが使えてるのかどうかにある。
  • 脚の内側ラインが使えると、外側ラインとのバランスが取れて、腓骨筋腱炎の予防と緩和に繋がる。

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解剖学画像の引用元

ビジブル・ボディの提供による画像

VISIBLE BODY ヒューマン・アナトミー・アトラス
https://www.visiblebody.com/ja/anatomy-and-physiology-apps/human-anatomy-atlas